川柳カモミール

やっとひとつ大きい仕事が片付きました。
もうひとつあるけれど、少しだけ締め切りに余裕があるので、
ブログを書かせていただきます。
まずは、4月30日に行った「さくら吟行会」の様子から。
あいにく桜は散りかけていたのが多かったけれど、
それでも枝垂桜や八重桜は見ごろで、お天気にも恵まれ、
絶好の吟行日和でした。
ほどよい広さとほどよい人出に、のんびり歩きまわりました。

小さな池もあり、その水面を桜の花びらが覆い、
近くの水場ではスズメが水浴びしていたりして、
本当に和やかで心地よい時間を過ごすことができました。

一時間ほど散策して、句会場のはっちに向かう時、
ちょうどブルーインパルスの練習飛行を見ることができました。
翌日の5月1日に八戸市の市制施行88周年を記念しての
祝賀行事に展示飛行を行うのだそうです。
青空とブルーインパルス、本当に絵のようでした。

今回のカモミール句会に新聞を見て参加してくださった方がいらしゃいます。
男性です。新しい参加者があると、刺激があっていいですね。
カモミールは別に女性限定ではありませんので、興味をお持ちの方は、
どうぞ、ご参加ください。


というところで、各自の作品を紹介いたします。


満開を過ぎてアンパンマンになる  三浦潤子

桜の下を通る乗りそびれた電車  守田啓子

電車出る糸電話から聞こえる五月  細川 静

大の字で白木蓮が融けてゆく  滋野さち

八重桜ムーランルージュ昼下がり   笹田かなえ


次回は5月25日(木)午後1時から。場所ははっち。
宿題は「緑」、ほか雑詠、時事吟合わせて2句。
会費は500円です。
見学も大歓迎ですよ。


さて、この度カモミール句会では初めての句会報を発行いたしました。
内容は会員作品20句、会員作品の一句評を九州の俳句結社「連衆」の
谷口慎也さんと「おかじょうき」のSinさんに書いていただいております。
あとは折々の吟行の様子を、潤子さん、啓子さん、さちさんがそれぞれ
書いています。
表紙画は村上幹夫さんです。村上さんは青森市では知る人ぞ知る、
大変に実力のある画家さんです。
そして、えんぶり人形作家の高橋寛子さんのご主人でもあります。
句会報は、全国の日頃よりお世話になっている皆さんにお配りさせていただきました。
皆さまからお祝いと励ましのメール、お手紙、ここのブログへの書き込みをいただき、
大変恐縮しております。
改めてお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。


それぞれの作品から勝手に一句ずつ書きますね。


左折左折左折 小さくなるわけだ   三浦潤子

夕闇に追われて甘納豆ったら   守田啓子

そん時はトッピンシャンで抜けなはれ   滋野さち

風船売りはきっと来るだろ五月病   横澤あや子

小麦粉をたっぷりまぶし黙らっしゃい   笹田かなえ


一年に一度の発行になりますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



さて、もうひとつのお知らせ。
私、今度、朗読会に参加することになりました。

成田守企画「角 昌俊、長谷川直行」作品朗読展示会

平成29年5月28日(日)
デーリー東北ホールにて
入場料:無料
展示=13時より19時00分まで
朗読 昼=14時〜14時50分まで
朗読 夕=17時〜17時50分まで
【朗読作品は昼の部、夕の部、違うものになる予定です】


昨年亡くなった、お芝居の仲間の残した作品の展示とその一部を朗読するのです。
私は朗読というより司会をさせていただくことになりました。
初めての司会です。ドキドキしています。

お時間のある方はぜひ、いらしてみてください。



ということで、今日のネコ。
ぱんだ、なーこ、さばちゃんときたので、
今日はじろね。
じろは若いせいもあって遊ぶのが大好き。
このトンネルの中でひっくり返ったり、トンネルを引きずったりして、
遊びまわります。
ぬいぐるみみたいな鼻と口元が可愛いね、じろちゃん。

おまけの一枚。
時々仲良しのふたり。
さばちゃん、なーことぱんだには近寄らないけれど、
じろとは遊びたがるの。じろは気分次第で相手してあげるようです。
じろ、兄貴分としてもっとさばちゃんの面倒を見てあげてね。


今日の美味しいもの。
13日に八戸ペンクラブの会合に参加してきました。
その時の懇親会に出たオードブルとおにぎり。
おにぎりは福島のお米で作ってあるそうです。
オードブルも添加物なしで美味しいものを提供している
里山夢食堂」さんのもの。
みんな美味しくいただいてきました。

川柳ねじまき#3


いよいよ5月。
連休もそろそろ終わり。
皆様にはどんな連休を過ごされたことでしょう。
私はのんびりと家にいて事務作業。
ということで、まずはこちらの話題から。
と言ってもすっかり時期を逸してしまったかもしれませんが、
事あるごとに読んでいる私にとっては時期なんか関係ありません。
「ねじまき#3」。
じっくり読ませてもらいました。
そして、一句ずつ、いいなと思った句を選ばせていただくという
おこがましいことにも挑戦してみました。


「ととととと」 なかはられいこ

魚の腹ゆびで裂くとき岸田森

岸田森という役者、うっすらとした記憶をたどるとき、どこかねっとりしている。
そうだね、魚の腹を裂くゆびに、魚のはらわたと脂がまとわりつくんだよね。)

「探しつづける」  中川喜代子

夜つれて水族館をねむらせる

(夜と水族館の組み合わせに参った。気怠くて静かで秘密めいていて。
⦅つれて⦆を⦅攣れて⦆と読むとまた別な貌が見えて楽しい。)

「通過中」  瀧村小奈生

愛じゅせよジュークボックスからじゅせよ

(このたどたどしさとジュークボックスのレトロ感が切ない。去年亡くなった知人がジュークボックスが好きで、いきつけのスナックでよく聞いていたとか。全くの個人的理由でイチオシの一句。)

「いっぷく」  妹尾 凛

きつねにばかされないようにいっぷく 

山岸涼子の漫画にこんな場面があったような。山で道に迷った人が車を止めていっぷくして、
無事に山から抜け出すのだが、山中に車を止めていっぷくするさまが滑稽で切実で印象的だった。)

「クリストファー」  魚澄秋来

振り返るさっきあがってきた沼を

(怖い。沼というおどろおどろしさもさることながら、やっとあがってきたそこを
振り返るなどと、まるで傷口に塩みたいで、みていられないものがある。)

「注意書き」  安藤なみ

振り向くと急に静かになるきしみ

(⦅だるまさんがころんだ⦆という遊びがあった。鬼が振り向くまでのわずかな時間の自由。
 身動きの取れない姿勢での鬼は怖いし、きしみは痛い。)

「一反木綿」  犬山高木

つねられたカタチのままで立っている

(私はどうやらM的要素があるらしく、痛みのある句に弱い。つねられたカタチ(痛み)は
 痛みのままにその永遠を生きるのだろう。ちょっと甘い読みだけど痛みに免じてご容赦を。)

「飛びたい」  青砥和子

天に指させばコーヒー手渡され

(天に唾すれば自分に落ちてくるという諺に似て非なる状況がおかしみを湛えている。
 渡されたコーヒーでまずは心を落ち着かせ、もう一度考え直すのもいいか。)

「ふっくらと」  米山明日歌

すれ違う私の二月だったひと

(比喩としての二月がとてもよく効いている。⦅二月だったひと⦆は読者に託されているが、
 私は叶わなかった恋物語を想像した。すれ違う時に感じた冷たさは今も変わらなくて。)

「鳥を食べる夜」  八上桐子

トンネルの灯り流れるオルゴール

(灯りが音になるという不思議な情景をどう感じていいのかわからないままに選んでしまった。
 不思議なんだけど、体が静かに音も灯りも受け入れている。)

「貴重品」  三好光明

ため息が氷あずきに混ざっている

(かき氷で好きなのは、みぞれと氷あずき。かき氷の中のあずきをため息に
 見立てたと読んだ。炎天のかき氷のあずき、少ししょっぱかったかも)

「花鳥風月語」  丸山 進

リビエラのあとに月極駐車場

(⦅リビエラ⦆の持つ詩的な響きにまず惹かれた。そして⦅月極駐車場⦆の現実的な
 言葉の持ってきかたが、手馴れた感じでありながら説得力があり納得させられた。)

「ジャンクション」  猫田千恵子

腰かけて座席沈まぬおじいさん

オルツィの隅の老人のような、死神のようなあまり表情のないおじいさんを
 想像したのだけれど、係累のいないさみしそうなおじいさんも浮かんできて困ってしまった。)

「少なくありません」  二村鉄子

靴はまだ足になじまず梔子の

(足に馴染まない靴の固さと梔子の花の固さが彷彿と浮かぶ。梔子の花といえば碁盤の足は
梔子を象っていて、第三者の口出し無用の意味もあるとか。作品全体に固さと強さを感じた。)


とまあ、怖いもの知らずに読んでしまいました。
勉強不足、読み不足はどうぞお許しください。


さて、4月も終わりのころもあれこれありました。
東京方面にいる友達が恩師、先輩のお墓参りに来て、
一日で4軒のお寺を回る墓参り弾丸ツァーに参加。
あいにくの雨でしたが、散り始めた桜と雨がお寺とお墓に似合っていて、
惜春に相応しい一日となりました。
画像は、そんなお寺の一枚です。


というところで、今日のネコ。
今日は、さばみちゃんとなーこに登場してもらいます。

さばみちゃん。娘にすっかり気を許したらしく
こんな風におなかを見せるようになりました。
でも、この間はぱんだに追いかけられて下駄箱の下に潜り込み、
三日ほど出てきませんでした。


なーこのこの目つき。いかにもザ・ネコです。
なーこはお刺身や焼き魚に目ざとくて
そういうものがあると、すぐに寄ってきておねだりします。
このお魚ももちろん焼いた後になーこにもおすそわけとなりました。


今日の美味しいもの。
友達が来た時にみんなが集まって美味しいものを食べました。
ここのお店は、新鮮な材料をとてもおいしく食べさせてくれるので有名なところです。

大阪そして神戸へ


行ってきました!大阪そして神戸へ。
二泊三日のとても充実した旅でした。
行く前は固いつぼみだった桜がすっかり咲いていました。
ありがとう、桜。
風が強いけれど、負けないで咲いていてね。

では、まず、大阪の様子から書かせていただきます。
(いつものように)新大阪駅まで、ますみさんに迎えに来てもらって
真っ先に向かった場所は、去年だったかできたという
心斎橋にある猫ビルです。
猫カフェみたいだけれど4階まであるのです。
保護猫の譲渡もしているようで、清潔な店内で、
猫ちゃんたちはのんびり幸せそうなお顔をしていました。
お店では、馴れている猫ちゃんのいる部屋が満員のために
あまり馴れていない猫ちゃんのいる部屋にすることにしました。

こんな風なお部屋です。
多分、7、8匹はいたと思いますが、みんなお昼寝中。
たまにそばに寄ってきても、警戒されてタッチできませんでした。

このこは馴れている猫の部屋を通りかかった時に
写せた貴重な一枚です。ぶれてしまってごめんなさい。
普段は犬派のますみさんも一緒にあちこち写していましたよ。
そして、予定していたうちのネコたちにもお土産を買うことが
出来て、まんぞくまんぞく。

これがそのお土産です。
こういうしっかりしたおもちゃ、なかなか無いので、
嬉しかったです。
ネコ達も大喜びで遊んでくれています。
で、猫ビルを出た後は喫茶店に寄って甘いもの食べて、
夜ご飯までの時間をつぶしました。

時間になったので心斎橋のあたりをうろうろしていたら、
若いお兄さんにキャッチされて、ビルの中にある居酒屋へ。
最初は危ぶんでいたけれど、お料理はとても美味しくて、
特に時間制限もなく、楽しくたっぷりとおしゃべりを楽しみました。
画像はそこのお店のお通しです。
家のおかずの参考になります。

そして、名残惜しかったのですが、夜も遅くなったので、
またまたますみさんにホテルの近くまで送ってもらって
チェックイン。
ますみさん、すっかりお世話になりました。
ありがとうございました。
それで、私ね、やっとホテルへの道覚えました。
今度からは何とか一人でも行けそうです。

さて4月16日、いよいよ川柳展望の大会。
画像は現代川柳大賞の授賞式です。
今年は青森市の田沢恒坊さんが見事その栄冠を勝ち取りました。
恒坊さん、おめでとうございます!
準賞は三村舞さん。
お二人とも実力派ですからね。

私は今回の大会の選者も務めさせていただきました。
題は「横」。
やっぱり選句と披講の時間は緊張しますね。
画像はお昼のお弁当。
大阪らしい繊細なお味で美味しくいただきました。
豆ごはんがうれしかったなぁ。
私も2句、入選しました。


「叱る」
叱るひとの歯に青のりがついている

雑詠
ふきのとうめったなことで泣きません

大会のあとは懇親会。
懇親会のお料理も美味しくいただきました。
今回は、井上一筒さんが選者さんで出席、くんじろうさんまでもが大会にいらしてくださったおかげで
ちょっと刺激的な大会、懇親会でした。
刺激的な夜はまだまだ続きます。
懇親会のあとの親睦会を途中で抜けて、
芳山さんとくんじろうさんの三人で、居酒屋でひとしきり川柳談義。
色々、勉強になりました。


というところで、17日に移ります。
実はこの日は神戸開催中の
「くんじろうの絵手紙366枚一挙に公開展」を
見に行く予定になっていました。
朝9時にくんじろうさんがホテルに来てくれて
芳山さんの車で神戸へ移動です。
10時ちょっと過ぎに会場に着いたと思います。
絵手紙展はとても素敵でした。
一枚一枚があたたかさとやさしさに満ちていて、
見る人の心にそっと寄り添ってくれるのです。
絵手紙のきっかけはあの東日本大震災です。
Webサイト「中高年の元気が出るページ」を運営されている方の
「我々で何かできることはないか」の呼びかけで、くんじろうさんは
絵手紙を思いつかれ、最初は3か月だったのが6か月になり、
とうとう366日続いたのだそうです。

Webサイトだけでしか発表していなかった絵手紙の一挙公開。
とても見ごたえがあります。

私の誕生日がありました。
「ガツン!!と一発」合っているよね(笑)。
実はこの前日に、急きょ絵手紙展での
吟行を思いつき、メンバーを探したところ、
神戸の桐子さん、矢沢和女さんが参加してくれることになったのでした。

無制限の出句、10句の清記選のあと、句評もありで、
ランチをはさんで帰りの新幹線の時間までみっちりと濃密な
時間を過ごすことができました。

では、それぞれ作品の一部を書かせていただきます。

ウスターソースの闇で搾乳す   くんじろう

汚れている俺が絵手紙から見える  芳山

もう一人来る頃階段濡れている   桐子

裸婦像の前絵手紙の立ちあがる   和女

なすの紺 男は馬を下りました   かなえ


くんじろうさんのブログの「糖尿クンの昼ごはん4月17日」の記事

http://ameblo.jp/kunneko575/image-12266667236-13916596638.html

海賊 芳山さんのブログ

http://d.hatena.ne.jp/y542067/

八上桐子さんのブログ

http://kurageabuku.cocolog-nifty.com/

も、どうぞご覧になってください。




さて、今日のネコですが代表してぱんだの一枚をどうぞ。
こんなに無防備な寝姿をみると、もう何にも言えません。
そばにいるだけで幸せです。

今日の美味しいもの。
ますみさんと居酒屋で食べた串カツやらお野菜。
串カツはもちろん二度付け禁止です(笑)

訃報が続きます。
「おかじょうき川柳社」の坂本勝子さんがお亡くなりになりました。
弔句を募集しています。
4月21日午後3時まで以下のアドレスにお願いいたします。

hmusashi@r66.7-dj.com

*お花見吟行のお知らせを引き続き

4月30日(日)午後1時より。
「はっち」に集合して三城公園に移動して吟行。
そのあと、はっちにて作句。
参加費500円です。
お待ちしております。

三月のこと


すっかり4月です。あちこちから桜の満開のニュースが
聞こえてくるのですが、こちら北国は桜までちょっと間がありそう。
梅も咲いているところとそうでないところがあって、
早くしっかりとした春になるのが待ち遠しいこの頃です。
では、3月の出来事を書かせていただきます。
最初の画像は3月4日に近代文学館で開催された
「第15回青森県近代文学館川柳大会」で講演された
野沢省悟さんです。
講演のタイトルは「作句の秘訣」。
レジュメの1.「川柳人になるための三つの才能」
2.寺山修司の言葉
3.「川柳の本質」
4.「山村祐の言葉」等々、興味のあるサブタイトルに沿って
お話が進められていきました。
まず、1.「川柳人になるための三つの才能」についてですが、
①川柳に出会う才能、②川柳に共感する才能、
③川柳を作る才能。〈川柳人は川柳という文芸に選ばれた存在〉と言うことだそうです。
(この川柳に選ばれた存在というのは時実新子先生もおっしゃってました)
2.寺山修司の言葉
については「俳句は石の上にすわっても松島の佳景に行ってもできません。
夢の中の恋のように、プラトニックに頭が制作スルのです」(S28.5.7山彦句会報より)の
引用がありました。
3.「川柳の本質」
については、①川柳は頭が制作する ②川柳は入賞をめざす ③川柳は没個性である
【明治以降、②、③については変化はあるが、①は今でも変わっていない】
4.「山村祐の言葉」
では、「観念はいいが、概念はだめだ」。観念とは対象の心の中の捉え方、概念は
大まかな認識。
①概念でつくられた句は、あたり前でるい類想句や標語のような句となる。
②観念でつくられた句は新鮮だが難解句となる
③観念の句も概念の句も頭の中で制作するために、同想句を生む。俳句では「自己模倣」という。

まだまだレジュメは続きますが長くなりますので、あと印象に残ったところだけ書きます。
成田千空の言葉「川柳は俳句を革命したもの」
没個性から個性に。入賞(他者の評価)ではなく自己の成長、研鑽。

  私は遠い昔に川柳の先輩から「句集に載せられる句を書いていくように」と
 言われたことを、今回の講演で改めて思い出しました。

さて、当日の特選句を書かせてください。


席題「成田千空の背広」   徳田ひろ子 選

特選  わしゃ昔モボと呼ばれておったんじゃ   稲見則彦


席題「成田千空」の背広   稲見則彦 選

特選  青空の広さを語るボタン穴   成田我楽


宿題「空」村井規子 選

特選  色即是空人は真水に還ります   森 雄岳


「空」柳谷たかお 選

特選  弟子にしてください雲に土下座する   井上健


「ゆらゆら」菊池 京 選

特選  綿菓子になるまで揺れているピアス   野沢省悟


「ゆらゆら」佐藤俊一 選

特選  「ボクだけじゃないもん」こらっ!石原クン   船水 葉


「ロボット」北山まみどり 選

特選  ロボットにほどよい風をプログラム   吉田吹喜

画像は与生さんです。

「ロボット」月波与生 選

特選  立ち上がる日へガンダムの組立図   三浦蒼鬼


画像は守田啓子さん。

「意外」守田啓子 選

特選  生きること死ぬこと足首の深さ   菊池 京

画像は濱山哲也さん。

「意外」濱山哲也 選

特選  ゆるキャラを脱いでネクタイして帰る   吉田吹喜


今回の選者さんは青森県のこれからを担う若手のみなさんが務めました。
堂々の披講と選で頼もしい限りでした。

私の入選句を書きます。

「空」
秀句  そのいつだシリアの空の晴れ渡る
秀句  嗚呼と声出してしまった夜空のムコウ

「ロボット」
ロボット兵は今もひとりか晴れているか
                 他

では、三月のカモミールにいきます。
まずは合評吟から。
今回の宿題は「鼻」と他自由詠、あるいは時事吟。


下駄を鳴らして手拭い下げて笑ってくれ   三浦潤子

桜咲かせてふるさとと呼びましょう   守田啓子

テラヤマに似てる男の鼻の穴   滋野さち

なやましい鼻だターヘルアナトミア   笹田かなえ



席題の印象吟です。

コンパクトぱちん 棺もぱちん とね   三浦潤子

未使用の肌色だった春だった   守田啓子

お花見を待ってた姉の死化粧   滋野さち

ねっとりとエゴン・シーレの夜が深む   笹田かなえ



このごろのネコ達。
お天気のいい日、さんにんが並んでお昼寝。
ぱんだとなーこがこんな風に重なっているのは珍しいことです。
ぱんだ、重くなーい?(笑)

さばみちゃん。
いつもひとりぼっちだからぬいぐるみを並べてあげました。
ぱんだがさばみをパシッっと叩くこともあるので、
その防護壁も兼ねています。
名付けて「さばみ丸」(笑)

今日の美味しいもの。
初めてコンソメスープを作ってみました。
ある本にコンソメスープことを「ソップ」と書いてあったのに
心惹かれて、ネットで作り方を調べ、ブイヨンから作ってみました。
はい、とても美味しくできました。
また、機会があったら作ってみます。


さあ、4月は予定がたくさん。
16日に「川柳展望」の大会があり、私も選者をさせていただきます。
4月30日はカモミールのお花見吟行を行います。
集合場所は「はっち」の1階。時間は午後1時。
そこから近くの三八城公園へ移動します。
そして一時間ほどお花見をしたら「はっち」の3階で作句です。
会費は500円。
どうぞ、こぞってのご参加をお待ちしております。
なお、「おかじょうき」のH.Pの「川柳いんふぉ」にも案内が載っています。
そちらもどうぞ、ごらんください。

えんぶり吟行



さて、いよいよ3月。大きい仕事をひとつ片付けたけれど、
まだまだ大きい仕事が目白押しです。
計画的にやっていかないと泣くことになりそう。
最初の画像は、2月20日に行ったえんぶり吟行のときのものです。
太夫さんとの記念写真、嬉しかったですねぇ。
句会の参加者はこのほかにも3人いましたが、時間の都合上撮影には
はいれませんでした。


「えんぶり」というのは、青森県の南部地方に古くから伝わる
冬のお祭りです。
詳しいことは

https://hachinohe-kanko.com/10stories/hachinohe-enburi

期間は毎年2月17日から2月20日まで。どんなに荒れた天気であっても
きちんとこの日と決まっているのです。
春を呼ぶお祭りとしておよそ800年続いています。
八戸の人は2月になって厳しい寒さが続く日は
「えんぶりが来るまでの我慢だね」と言って寒さをやり過ごすのです。
えんぶりの期間中は市内のあちこちえんぶりに因んだ
催しものがあります。
そのうちの一つ「お庭えんぶり」に写真のメンバーで参加しました。

お庭えんぶりというのは昔の旧家の庭で行われるえんぶりです。
室内で甘酒とせんべい汁をいただきながら、旦那様気分で鑑賞するのです。
本当は、もっと暗くなってかがり火が焚かれてからの方が気分が出るのですが、
夕方の明るい時間帯も細かいところまでしっかり見えてよかったです。





これはながえんぶり。
動作はゆっくりしているように見えますが、とてもどっしりと重厚感があります。
太夫のえぼしに牡丹の花や白ウツギの花がついているのがながえんぶりの大きな特徴です。


こちらはどうさいえんぶり。
なかなか派手な動きでとても見ごたえがあります。
動きに合わせてえぼしについているマエガミと呼ばれる房かざりのようなものが、
ビラビラと揺れるさまは馬が激しく跳ね回っているのを連想させられます。

祝福芸の恵比寿舞い。
ここの組の子たち、本当に上手かった。
所作が垢抜けていて、まるでダンサーのよう。
それでいてきっちり笑いを取るポイントは外さないんだもの。
来年はここの組を目当てにしようっと。

同じ青森県内でも青森市在住の方々は初めてというえんぶり。
皆さん、結構真剣に見入っていました。
五郎さんはしっかりスケッチしていました。

おまけの1枚。
最初の夜の市役所前の広場で行った「かがり火えんぶり」。
この夜は途中で雪も降ってきてとても寒かったのですが、
やはり最初の夜ということで、観客の皆さんもえんぶり組の人たちもとても熱かったです。

私達の句会の様子が、デーリー東北新聞に載りました。
以前にテラヤマロード吟行を行った時も取材に来てくれ掲載してくれたので、
今回も記者さんに話をしたら取材に来てくれたんです。
とても嬉しかったです。
句会は午後6時からで、あらかじめ申し込みのあった人と、
えんぶりは嫌いだけど句会は出たいという人とで
合計10人の句会でした。

それでは、参加者の句を紹介させていただきます。


かがり火や私の夜が捕まった   三浦潤子

ずりずりと大きな春をつりあげる   守田啓子

舞扇そうだ父も母もいた   熊谷冬鼓

えびす舞春の日差しを釣りあげる   渡邊こあき

人垣に見えかくれするえぶり舞   田名部あや

マサイは跳ねる大黒は泳ぐ   小野五郎

ぼたん一輪あの世とこの世行き来する   むさし

思いきり泣けるところはえぼしの中   横澤あや子

松の舞踊るさみしい酔っぱらい   笹田かなえ


3月のカモミールは3月23日(木)午後一時から。
場所ははっちの三階「八庵」です。
お題は「鼻」とあと一句。
見学も大歓迎です。



さて、ネコに行きます。

まずはごんちゃん。この間までなな小屋にいたのだけれど
最近、あまり見かけなくなりました。
雪の日の白いネコ、ななが重なります。

ぱんだ。
こうしてぬいぐるみを抱きしめて寝ているところは
本当にあどけないのだけれど、一番油断できないこです。
食卓に上がっては残り物のご飯やおさかなをなめたり、
さばみちゃんにはちょっかいを出すしで、要注意ネコです。


なーこ。これはモミフミをしているところ。
大きいからだで、一生懸命ベッドのフリースを
モミフミしているのをみると、ほほえましくなります。
モミフミ、就眠儀式のひとつらしくて、始まったらそっと静かに
していなければいけません。

じろ。
目つきが悪いけどこれも半分眠たい時。
そして「なでれ」と催促をしているのです。
じろは療法食を食べているのですが、
最近、ぱんだたちのご飯を盗み喰いをするのを
覚えて、体重、大変なことになっています。

さばみ。
このシチュエーション、見覚えがあるなあ。
ななが家に入り始めた時もこんな感じだったな。
最近のさばみ、娘には撫でさせるようになったようです。

なな、いつだって忘れたことはないよ。
この写真もまだ階段のところに貼っています。


今日の美味しいもの。
節分の豆。
家人がどこかの神社からもらってきたものです。
大豆の甘さと歯触りを楽しみました。

一月の川柳

もう1月も終わり。
今日は八戸も湿った重い雪が1日中降っていました。
これが明日になればカチコチに凍って、町は混乱するのです。
早く春がくればいいなとこんな時に切実に思うのです。
さて、1月の話題と言えば、弘前川柳社の「新春川柳大会」です。
今年で第81回というから驚きです。
最初の画像は、お泊りしたホテルでの食事会の参加者の記念写真です。
仙台からあずささんも参加してくださいました。

あずささんと言えばいつも一緒だったニコちゃんが引退となり、
今年は新しい家族となったフォルス君と一緒に参加です。
盲導犬は大変ハードなために、10年ほどで引退するのだそうです。
ニコちゃんは現在、秋田の新しいご家族と第二の犬生を送っているとのことです。
そのニコちゃんとフォルス君のことを、あずささんが弘前川柳社の
柳誌「林檎」に書かれています。読んでじわりと温かいもので胸がいっぱいになりました。
フォルス君は若いだけあって、お外にいるととてもイキイキしているように見えました。
普段はネコ派の私ですがこの時ばかりは、フォルス君の可愛さと凛々しさに心奪われました(笑)

おまけの一枚。あずささんとのスリーショット。
青森の男性はシャイなのです。

さて、大会当日です。
恒例の鉄男さんのご挨拶。
「会場いっぱいの美男美女のみなさま、そうでない方も、、」と始まるスピーチは、
もうすっかり名物になっています。
いつか、皆様も真冬の弘前にいらしてみてください。
各入選句は発表誌が出てからお知らせいたしますが、
私も「和風」の選者をさせていただきましたので、その天位句だけ書かせてください。


「和風」  せりなずなごぎょうはこべら初音ミク   須藤しんのすけ



七草粥を作るときに「七草なずな唐土の鳥が、、」と歌いながらまな板の上の七草を包丁でたたくようにするそうですが、
そのリズムと初音ミクボーカロイドの歌声(?)とがみごとにマッチしていると思いました。
みんな既成の言葉ですが、その取り合わせが新鮮で面白かったです。
家に帰って娘にこの句のことを話したら、「和風だね」と言って笑ってくれました。
共選でしたが、もう一人の方は採っていらっしゃらなかったのが、また快挙(笑)
大会は140名近い参加者で、会場は熱気でムンムンでした。

訃報があります。
長く川柳と俳句を書いていらした、矢本大雪さんがお亡くなりになりました。
去年、金子兜太さんが青森にいらしたときにお会いした時は、
お元気そうだったのですが。
ご冥福をお祈りいたします。


さて、カモミール句会1月句会の報告をさせてください。
今年初めてということで、会場はいつものはっちではなく、
近くの「イマココカフェ」という、ビルの一階にある喫茶店でランチを食べながら
行いました。(当日、写真を撮り忘れたのでこれはほかの日の写真です)
ささやかな新年会です。
合評吟の句を書かせていただきます。
今回のお題は「鳥」と1句と雑詠他1句の2句の提出でした。


こけこっこー 精一杯の国歌斉唱   三浦潤子

雪に紛れて白鳥になる気です   守田啓子

不時着と言うから海がわだかまる   滋野さち

灰汁抜きも面取りもした鳥にする   横澤あや子

ムクドリの夢見る時のぼたん雪   笹田かなえ


そして席題ですが、去年の12月に八戸中心街にオープンした「ブックセンター」での
吟行を行いました。「ブックセンター」というのは、普通の書店で売っていない本を
取り扱う市営の書店です。正式には「八戸ブックセンター」と言います。

https://8book.jp/


およそ8千冊の本を取り揃えているそうです。
私は新宿紀伊国屋の4階に雰囲気が似ているなぁと思っています。
見れば見るほど欲しい本だらけです。
立ち読み、座り読みOK。
また、楽しい場所ができて、嬉しいことです。
吟行の作品です。


本を選る人々 夕飯はイカ刺し  三浦潤子

考えるとこです ブックセンター出て右手  守田啓子

百万のページ繰っても私が出て来ない   滋野さち

旅人は百科事典から帰らない   横澤あや子

ハンモックゆらゆら本の迷子たち   笹田かなえ


来月は2月20日(月)に「えんぶり吟行」を行います。
それぞれが見たえんぶりを川柳にしようという試みで、
句会会場は「はっち」5階のエビデンスB。
時間は午後6時からになります。
参加費は300円。
どなたでもご自由にご参加ください。
申し込み締め切りは、準備の都合上、当日の午後3時までとなります。
申し込み、お問い合わせは、ヤフーメールにてお願いいたします。

kanae_7234@yahoo.co.jp

ご参加、お待ちしております。


では、我が家のネコ達ね。

ぱんだは相変わらずさばみちゃんににらみをきかせています。
どうしたら仲良くなれるのかしら。
まだまだ時間がかかりそうです。
さばみちゃん、グレなきゃいいんだけど。


お昼寝のさんにん。
じろのしがみつき方やぱんだの迷惑そうなポーズ、なーこの寝ていてもしなやかなポーズが、
なんとも言えません。
まだまだ寒いけど、春まで頑張ろうね。


今日の美味しいもの。
イマココカフェさんのランチ。
メインディッシュは鳥胸肉のソテー。とても柔らかかったです。
小鉢はアロエのお刺身とか青パパイヤのお新香などで、大変ヘルシーかつ美味しくいただきました。
これに飲み物がついて800円は安いと思いますよ。

遅ればせながら。



2017年が明けました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
長いご無沙汰でした。
体は元気です。
忘年会もクリスマスもお正月も滞りなく済ませ、やっと日常に戻りました。
最初の画像は今年の年賀状です。
娘が作ってくれました。
万年ネコの年賀状。
あ、今年は鳥も参加。
我が家のオカメインコちゃんのふぅくんとひめちゃん。
そしてセキセイインコの雪音ちゃん。
酉年につき特別参加です。
さて今年の年賀状ですが、去年パソコンを新しくしたために
今までのソフトが使えなくなりました。
それをすっかり忘れていて、いつものように紅白を観ながら
年賀状に取り掛かろうとした馬鹿な私です。
作動しないソフトを前に途方に暮れて、すっかりやる気をなくした三が日。
でも、せっかく作った年賀状を無駄にするわけにもいかず、
また新しいソフトを購入して、最初から住所の入力をしたのでした。
なので、新年のご挨拶がすっかり遅くなってしまいした。
早くに年賀状をくださった方々には大変不調法をいたしました。
お詫び申し上げます。ごめんなさい。
これに懲りずに、これからもどうぞよろしくお願いいたします。


さて、去年のカモミール句会の報告をいたします。
まず、11月23日のこと。
仙台から須田隆行さんにお出でいただきました。
博識の須田さんのおかげで、いつもよりもずんと中身の濃い句評、
選評の時間を過ごすことができました。
では、それぞれの作品をご紹介いたします。


ほうれい線に私はネコを飼っている  三浦潤子

瘦せ方と天動説の信じ方   守田啓子

通り過ぎた後に見つからない虚数  須田隆行

ドッテンカイメイ理科室の人体標本   滋野さち

落ちていく朽ちていく秋はオススメ  笹田かなえ




席題は「軍手」

重なったふりしていち抜けるあなた  三浦潤子

ちぐはぐな私達 霜月の軍手  守田啓子

追憶の中の六番目の指  須田隆行

軍手軍足スーダン行きの船  滋野さち

軍手のて 何を掴んできたのだろう   笹田かなえ



句会の後はまた「かん東」お寿司を食べて、カクテルのお店「プリンス」へご案内いたしました。
翌日は潤子さんの運転で「新陸奥旅館」と「櫛引八幡宮」へ。
須田さん、来八ありがとうございました。
またいらしてくださいね。


12月句会にいきます。
この日はそれぞれの都合があって3人での句会でした。
前もって投句があったので、時間はいつも通りでした。

作品を書きます。


ずるっ ずるっ サンタの袋からカジノ  三浦潤子

ラクリも何も 生まれて死ぬだけの  守田啓子

使わない約束の銃が戦場へ   滋野さち

みんなからくり雨天晴天常夜灯   横澤あや子

極月へまた山茶花の曲がり角   笹田かなえ


席題はなく、その代わり今後のカモミールのことを話し合いました。
やっぱり句会報を作らないとね、とか、会員をもっと増やしたいとか。
句会報、夏あたりまでに出したいとひそかに画策中。

今度、私ヤフーメールのアドレスも取得しました。
初めての方、ご質問などありましたら、こちらにご連絡ください。

kanae_7234@yahoo.co.jp


お気軽にお出でくださいね。

1月は1月26日(木)12時からランチをしながら「イマココカフェ」という、いわとくパルコにある喫茶店で行います。
見学だけでもいいですよ。
来月は2月20日(月)に「えんぶり吟行」を予定しています。



それではネコ達にいきます。

さばみちゃん、どうやらぱんだと相性が悪いらしく、
さばみハウスからなかなか出てこられません。
本当はネコ部屋にいて欲しいのですが、ぱんだと唸りあいのケンカをするのです。
じろやなーこは割合好意的で、じろにいたっては時々夜中にふたりそろってお散歩したりしています。
ネコも折り合いをつけるのに時間がかかるものです。

そのぱんだ。
ストーブの上がお気に入り。
この座り方、かっこいいよね。
お顔も相変わらず可愛いし。これでさばみちゃんに意地悪しなければ
最高なんだけど。

なーこ。
娘の布団に潜り込んで寝ているのが、なんともかわいいこと。
ネコでなくまるで人間みたい。
なーこのこの無邪気さにはホント、癒されます。

じろ。
ベッドに寝っ転がってじろり横目使い。
ハチ割れの目を映すの、難しいのですがこれはよく撮れたほうです。
冬になってますます体重が増えて、どうしましょう。
かあちゃんと一緒にダイエットしましょうね。


今日の美味しいもの。
このトラックに積み荷、美味しそうでしょう(笑)


と、冗談はさておき。


須田さんからいただいた、奥様お手製のチーズケーキ。
みんなでお土産にして、ほっぺたが落ちそうにそれはそれは美味しくいただきました。

今日の一句。

玉さんは句会の「手袋」で。
私は仙台の松島吟行から。


もう泣くかまだ泣かぬか問う軍手   玉

赤い橋迷子のようにして渡る   かなえ