天神様

今日は、午前中は目まぐるしく天気が変わりましたが、
午後からは割合落ち着いて、そこそこ小春日和。
昨夜、やっと色紙を書き終えました。
夜の11時過ぎから練習をして、なんとかかたちになった時には、
12時30分を過ぎていました。
もう〜。(泣)
たかが17文字。されど17文字。
お習字、もっと真剣にやらなければ。
でも、一句を書くのだって、何時間も、
何日も、何か月もかかるときだってあるのです。
それを思えばこれくらいなんということないことです。
ちょっと、ふらふらな字ではありますが、努力だけは
認めてくださいませ。(笑)

午後からその色紙を新聞社まで持って行きました。
その新聞社はJR本線の支線の駅の近くにあって、
家からバスで10分ほどです。
近くまでは行ったことはあっても、中に入るのは
初めてです。五階建てくらいの堂々とした建物です。
やっぱりお休みらしく、ロビーみたいなところは
暗くて、でも玄関を入ってすぐのところに、
守衛さんがいらしたので、担当のひとに渡してくださいと
お願いして、すぐに出てきました。
そして、帰りはゆっくりと歩きにしました。
この支線の駅前からの道、結構好きなんです。
小さなお店の、雑貨屋さん、果物屋さん、食べ物やさん、等々。
そうそう、骨董屋さんがいつのまにか三軒もできていました。
入口が格子戸のいかにもと言うお店と、ガラス戸から覗くと
フィギュアがあふれんばかりに並んでいる棚のお店と、
古道具のお店です。
古道具屋さんの店頭の飾り棚には、ガラス器や古い湯呑が
並んでいます。鯉が描かれた小さなお茶碗が
なんとも愛らしいです。
気がついたら、お店の中に入っていました。
中に入ってぐるりあたりを見回すと、懐かしいような
気がしました。何なんでしょう。
私は骨董や古道具は、見るのは好きですが、
特に欲しいとは思ったことはありません。
でも、何なんでしょう。この居心地の良さは。
お店のご主人はきれいな女のひとで、40代くらいでしょうか。
やわらかな物言いながら、説得力がありました。
古伊万里の蓋付きのいいお湯呑がありました。
あのグレーがかった色合いがなんとも言えません。
大丈夫。買いません、買いません。
でも、店頭にあった、鯉の絵柄のお茶碗が私を呼ぶのです。
「出会い」と言うのでしょう。1000円ですし、未使用だそうですし、
いつのものかは聞きそびれましたが、関係ありません。
緋鯉、真鯉の色合いといい、掌に乗る大きさといい、
ほっておけない感じで。
はい、購入いたしました。
で、自分でも不思議なのは、そのお店の奥の棚にあった、
天神様にも惹かれたことです。
5センチ四方の箱に入っているちいさな土人形です。
いろりの上にあったとかで、すっかり煤まみれで、お顔も
着ているものも定かではありませんが、なんだか気になって
しょうがなくて、手に取ってみて
「ウチに来る?」って聞いたら、頷いたような感じがしたので、
そちらも購入しました。値段は3000円。
今日の私は、いったいどうしたと言うのでしょう。
原稿がみんな終わって気が緩んだせいなのでしょうか。
それとも、初冬という季節のせいなのでしょうか。
天神様の置き場所、明日電話してきかなくちゃ。
神様ですから、その辺には置けませんよね。


ライオンのだあれも知らぬ泣きぼくろ   玉

いじめられたんだね 青い実の雫   かなえ