「花宵道中」

今日の天気、寒さが少し和らいだ感じ。
風にやさしさがあって、お日様がほほ笑んでいます。
車道の雪や氷はほぼ溶けて、安心してバスに乗っていられます。
歩道も、踏み固められこちこちになっていたところが、
ずいぶん、その嵩が減ってきています。
願わくば、このまま春になってくれればいいのですが、
明日からまた、崩れそうです。



花宵道中」読了。
読み応えありました。
思ったより性愛の描写が少なくて、すんなり読めました。
男性の書く吉原と、女性の書く吉原の違いみたいなものを
読みながら、強く感じました。
男性は、まず、遊女を憐れみの目で見て、そこから物語を
始めるので辛いものが多いのですが、この物語は、
辛さを踏まえたうえで、なお生きようとする、
すこしでも、自分が納得した生き方で生きようとする
遊女たちが描かれていて、その姿に深く共感を覚えました。
新吉原の、それほど規模の大きくない遊女屋を舞台に、
物語は、時間軸を遡ったり、今だったりを繰り返しながら
進んでいきます。
最初の方に出てくる青い牡丹の花を描いた、
染物の鼻緒の草履ひとつにも物語があって、
哀しいながらも最後にどこか救いがあります。
読み終えて、祈るような気持ちになりました。


なんか、果物が食べたいなあ。(こんな時間なのに!)
今、家にある果物は、林檎、洋梨、梨、柿、蜜柑、キウイ、バナナ。
皮を剥くのが面倒だから、蜜柑にしようかな。
蜜柑を食べているうちに、そろそろ洗濯物の乾燥も
終わるでしょう。


ひとを恋う顔でぽつんと雪女   玉

紅引けばさぞ赤かろう雪女   かなえ