記憶の味

今日は風の冷たさはありましたが、
春の色の空でした。
柔らかな水色がすーっと広がって、背伸びしたくなるような、
そんな空が嬉しい一日でした。
昨日はうちのセキセイインコ達の餌を買いに、娘と近場の
ホームセンターまで行ってきました。
ホームセンターは、バスと徒歩で20分くらいのところにあります。
時折、小雪がちらついていましたが、いい気分転換になりました。
ふつうのセキセイインコ用と老鳥用、オカメインコ用の三種類を
選んでいると、「野鳥用」と言うのがあったのでそれも一袋購入
することにしました。
庭に来る雀用です。
インコ達の食べ残しを庭に撒いているうちに、結構な数の雀が
来るようになったので、その雀たちへのサービス。
それやこれやで重い荷物になりましたが、帰り道には
普段行かないスーパーにも寄って買い物もしてきました。
久しぶりにのんびりの休日です。
と言うことで、昨日から今日にかけて掃除とか料理に
勤しみました。
あ、でも、大したことしていません。
普通の主婦の方々なら、普通になさっていることを
しただけです(笑)
この頃の林檎は、水分が失われつつあるので、
いつもの甘煮にして、その間に蕗味噌作って、
菜の花のからし和えやらかじきまぐろのソテー、
ちょこちょこ残っていたきのこ類できのこ汁、
そうそう、なんとなく残っていた干鱈を煮つけてみたら
これがヒットでした。
砂糖、酒、醤油、麺つゆ、みりんで煮ただけなのですが、
昔食べたことのある味になりました。
昔食べて、ずっと思い出せないでいた味です。
うんと子供の頃に食べて、それがなんなのか解らないままに、
時々舌に甦り、食べたいと思っていた味でした。
味覚って不思議ですね。
子供の頃は、そんなに好きだとは思っていなかったものが、
こんな風にむしょうに食べたくなったりするのですから。
思い出の味と言うわけでもないし、贅沢なものでもないのが、
舌に残っていて、なんかの拍子に体が欲しがったりするのは
やはり、年齢のせいなのでしょうね。


この休日に読んだ文庫本。

冬のつばめ(澤田ふじ子) 幕末の京都、若い同心が主人公の
物語です。新撰組も絡んでいて、ベテランの筆致はさすがです。

恋ほおずき(諸田玲子) 江戸時代の「女医者」の切ない恋を
絡めての、事件ありドラマありの物語。

春に添うて(牧南恭子) 「つぐない屋お房始末帖」のシリーズもの
の第四弾目。依頼者の過去をつぐなうと言う裏稼業が珍しい物語。

浅草古翁堂隠れひさぎ(片岡麻紗子) 悪い泥棒が盗んで売られたものを
依頼によって盗み返すと言う設定が新しい物語。まだ続きそう。


さあ、明日から何読もうかな(笑)


おばちゃんの店からおばちゃん消えた春   玉

なつかしい匂いの列にまた並ぶ   かなえ