川柳の仲間『旬』


今日も、本当に寒い一日でした。
建物の中にいても、鼻の頭が冷たいと思うほどで、
私の人生にもあまり記憶にないほどの、このごろの
空模様です。
そろそろ、田植えも始まっています。
寒い夏にならなければといいと、祈らずにはいられません。


「川柳の仲間『旬』」の川柳誌を、このブログのコメントで
お馴染のらきさんから、送っていただきました。
好きだなと思う句を、勝手に書かせていただきます。


ひらめいた所で閉じる貝の口   小池孝一

すがりつく上弦の月 再起動   宮本夢実

かげろうの中をゆき交うビル、らくだ   大川博

引き金をひくときがきた さあ光れ   樹萄らき

セッセッセセッセセッセトセンタッキ   原 利一

ニラの花男心はしれたもの   吉平一岳

咲いちゃった咲いちゃったねと桜たち   原 千春

鯨死すビルの誰かが咳をした   川合大祐

抽出しにふくらんでいる物語   池上とき子

わたくしをアリバイにした赤い薔薇   丸山健三


それぞれの個性が、調和しながらもがっぷりと戦っています。
春のひと、夏のひと、秋のひと、冬のひと、
みたいな個性だなと思いました。
らきさん、「旬」ありがとう。
エッセイもしっかり読ませてもらいました。
読んで、元気と勇気をもらった感じでした。


画像は、この街に住んでいた江戸時代の思想家
安藤昌益の記念館です。
町医者をしながら「自然真営道」や「統道真伝」などの本を
書き、当時の封建社会を厳しく批判したひとだそうです。
この建物は、以前は酒蔵だったもの。
往時を偲ぶ杉玉がどっしりとぶら下がっていますが、
中に入っても、残念ながらお酒の匂いはしませんでした。



ひと粒の豆にやさしい箸の先   玉

勤勉に豆をつまんでいるお箸   かなえ