引っ越しと川柳大会と

今日は、気持ちのいい一日でした。
雲はあったけど穏やかに晴れて、
ちっとも寒くなく、ゆるゆるとお日様の暖かさを
いただきました。

昨日は、第64回県川柳大会が、青森市でありました。
いい天気でした。
この街も青森市も晴れて、絶好の外出日和。
ということで、青森市に出かけてきました。
でも、青森市に着いたのは午後です。
実は、昨日、恩あるひとの引っ越しの日だったのです。
6月1日に亡くなった方の奥様が、この街を離れられたのでした。
10時にトラックが来るというので、マンションまで行くと、
もう荷物は運びこまれていました。
驚くほど少ない荷物でした。
聞けば、ほとんどの家具は処分なさったとのこと。
引っ越す先は、もともとこの街にいらしゃる前に住んでいたので、
家財道具は、全部あるのだそうです。
荷物運びのお手伝いをしようと、勇んで出かけたのに、
何だか拍子抜けしてしまいました。
お掃除も業者さんに頼んである、と。
結局、なんのお手伝いにもなりませんでした。
ただ、お見送りしただけ。
この街から車で4時間ぐらいもかかるんでしょうか、、、。
笑ってお車に乗られた奥様と握手して、頭を下げて、
お車が見えなくなるまで、手を振るのが精いっぱいでした。
前の日の雨が嘘のような、いい天気だったのが、
本当になによりでした。
どうか、お元気で。
きっとそちらにお伺いしますから。


そして、青森市への電車に乗ったのはお昼頃。
特急だと一時間で青森市です。
画像は、走っている電車の車窓から撮った稲刈りの様子。
稲刈りの済んだ田んぼもあれば、まだのところも沢山
ありました。
こちらも絶好の収穫日和。


駅からはタクシーで会場まで。
会場に着くと、ちょうど特別選者の津田暹さんの講演が
終わったところでした。
残念。でも、受付からもらった封筒にレジュメが入っていました。
あとでゆっくり読みましょう。
今回は、玉さんも参加していました。
玉さんに席を取ってもらっていたのでそこに座って、
いよいよ披講です。
私は遅刻したので、当日の出句はありません。
出さなくてただ聞く披講というのは初体験。
無駄な緊張が無い分、じっくり句を味わうことが
できました。
おっと、ひとつだけありました。
事前投句です。
特別選者の津田暹さんによる「遥か」です。
思いがけなく、一句抜いてもらいました。
三才の句を書かせてください。

「遥か」       津田 暹 選


天位  神様に一番遠い蟻である   三浦蒼鬼


地位  赤ちゃんが空の話をしてくれる   宮村 玉


人位  靴下とジーパンにある穴の断層   三浦敬光


五客と、当日の宿題、席題の上位入選句は、発表があったら、
またここで紹介させてください。


ちなみに私の平抜きの句は、


草芙蓉どこかでお会いしましたか   笹田かなえ


こちらの画像、うっかり会場の様子を撮り忘れて、
終わってから慌てて携帯の方で撮りました。
もうほとんどのひとが帰って後始末にかかってました。

懇親会では、おかじょうきの熊谷冬鼓さん、森田啓子さんと
少しだけおしゃべりできました。
(時間があまりなかったの)

北野岸柳さんがお病気でこの大会にお顔をお見せにならなくなってから、
なんだかちょっとつまりません。
このままでいいのかなぁ。
頑張っているひともいるけれど、圧倒的になにかが足りない。
でも、そのことに対して何の力もない自分がとても歯がゆい。
なんてことを思ったりしながら帰ってきました。


帰って夕飯の支度をして、「龍馬伝」を観ながら食べたら、
もう何もする気になりませんでした。
疲れがどっと押し寄せた感じでした。
もしかしたら、大会に行かない方が良かったかもしれない。
行かないで、大人しく恩人の思い出に浸っていれば
よかったのかもしれない。
でも、そうしたらきっともっと疲れていただろうな、なんてことも
ちらり頭を過ぎりました。
行ってよかったと思います。
川柳のシャワーを浴びて、ともすれば落ち込みそうになる気持ちを、
切り替えることができたようです。

今日の玉さんの句、席題「ゆらぎ」熊谷冬鼓選の入選句です。



ゆれながら立っていたのは男の子   玉

この道を行ってもいないもういない   かなえ