昨日の続き

明け方、ずい分強い雨が降ったと職場のひとが話して
いましたが、まったく知りませんでした。
寝つきは悪いんですが、一度寝ちゃうと爆睡です。
今日の天気は、とりあえず晴れでした。


「疑」

なんの芽だろうひくひくと前頭葉   奈良一艘


おかじょうき川柳社の「川柳ステーション2009」で
岩崎眞里子さん、むさしさん共選の「疑」でお二人から特選をもらった
奈良一艘さんです。共選で両方に特選をもらうなんてめったにないことです。
披講のとき、会場がどよめきました。
ちなみに、そのときに一艘さんの選で

「止」

草はすぐ生えるし今日は逢えないし   かなえ

の句、特選いただきました。
一艘さん、ありがとうございました。
すんごく嬉しかったです。


日曜日の大会で天根夢草(あまねむそう)先生の講演が
一時間ほどありました。
題して「私が川柳から得たもの」
17歳から川柳を始めた先生のこれまでの、出会ったひと、
川柳を通じて知ったこと、あるいは、「川柳展望」の初期のころのお話など
弟子の私も知らなかったことを大きな声でお話なさいました。


太陽を眠らせゆっくりと光る   住田三鈷

卵真白 泣き泣き春のたんぼ道   佐々木イネ


先生のお話のなかに出てきたおふたりの句です。
住田三鈷(すみださんこ)さんは、天根先生の川柳兄弟とでもいう
方だと聞いています。残念ながら、もうお亡くなりになっています。
先生にカフスボタンをするようにとアドバイスなさったとか。
佐々木イネさんも、作品でしか存知あげないのですが、お名前を聞いて
まっさきに浮かんだ句です。


今日は、大会の「悪」の入選句の続き、五客を紹介させてください。
でも、順番はうっかり書きそびれてしまいましたので、
投句集の順番になりますことをお許しください。

「悪」 天根夢草選

五客

悪人とまたすれ違う交差点   高田和子

臆病なわがメフィストを飼い殺す   山本弘

悪事していないが自白してしまう   阿部治幸

悪態をつくばあさんにあこがれる   滋野さち

悪玉にされてしまった多数決   関埜艸太郎


入選作品は、10月2日の東奥日報新聞に掲載されるそうです。

10月は川柳も句会、大会が続きます。
秋ですもんね。


泣き顔も知って卑弥呼の鏡です   玉

答えなら鏡の中の静かな眼   かなえ