「連衆」

今日もよく晴れました。
いっとき、まさに日本晴れとも言うべき空に
仕事中にも関わらず、ちょっと見惚れてしまいました。
帰り道、思いがけなく大きな三日月が目の前に見えて、
家に着くまで、ずっと一緒に来てくれました。
今日は、霜降
この連日の暖かさも、そろそろおしまいでしょね。


今日は『「連衆」2009・10 №54』 が届きました。
なまけものの私が、定期的に投稿している俳句誌です。
「連衆」は九州は福岡県にお住いの谷口慎也さんとおっしゃる
俳句作家個人の編集で発行しておられる、大変意欲的な
俳句誌で、ちょっとしたご縁で知己を得、投稿し、
購読しています。
ちなみに、川柳で定期的に投稿しているのは、
大阪の「川柳文学コロキュウム」一誌だけです。
(本当になまけものですみません)
「連衆」は季刊誌です。
俳句誌ですから、ほとんどが俳句です。
川柳で投稿しているのは、私のほかに4人ほどです、
内容は俳句作品と評論、作品鑑賞、随筆など盛りだくさんで、
勉強不足の私には難しいときもありますが、
めげずに読んで、勉強させていただいております。
俳句に関しては本当に門外漢で、ほかに比較する
対象も持たずにこういうこと言うのはおこがましいのですが、
「連衆」の作品は難しいからと読み飛ばすことのできない、
魅力があります。
季語でわからない言葉もありますし、俳句を書いて
いなければ理解できない言い回しもあったりしますが、
作家の方々の姿勢がまっすぐなのが好ましいのです。
それぞれの個性で、模索し探究し、吟味された
作品にいつも刺激を貰っています。
招待作家の作品と特別作品から、好きな句を
紹介させてください。


漆の木あなたの美学やせがまん   松岡 貞子

影連れて逝ってしまった夏数多   津沢 マサ子

マグカップの中は快晴鳥わたる   渋川 京子

冬の骨見せて弓なりストリッパー   もてき まり

生きてゐるあひだ奇麗に硯洗ふ   香野 倫子

仏法僧石屋の石も見飽きたり   谷口 慎也


俳句の森は、本当に奥が深いです。

編集後記で、谷口慎也さんはこのようにおっしゃっています。
(略)俳句は言葉による表現である。いわばそれは
「所詮、人間が発した言葉」に過ぎない。だとすれば、
人間生活の現場にいる私たちは、個の日常というものを
決しておろそかににはできないのであろう。あらゆる
ヒト・モノ・コトに肌身を触れ合せ、感じ合い、そして
考えるという行為の中にこそ、俳句を味わうに必要な
一番大切なものが醸成されてくるのではないか。(略)

私はこの中の「俳句」を「川柳」と置き換えて読ませて
いただきました。
またひとつ、学びました。


猫は激しく輪ゴムはすぐに切れたがる   玉

カーテンのすき間でにがくなる光   かなえ