川柳の秋

今日もいい天気でしたね。
風に落ち葉の匂いが混じり始めました。
どういう匂いかと訊かれても、うまく言えないのですが
たとえば、ほこりっぽいところに水を撒いたときに立ちこめる
匂いとでも言ったらいいのでしょうか。
少し冷たい、しんめりした風が鼻腔をくすぐり、
北国の秋が深まってきたのを告げています。


川柳のお仕事の校正がきました。
明日、返信予定です。


「川柳展望」2009秋 139号も今日届きました。
夏にあった大会の特集号です。
まだ、ちゃんと読んでいませんが、みなさんのお元気そうな様子が
うかがえて、読むのが楽しみです。


今度の日曜日はこの町の川柳結社主催の大会があります。
この大会では、始めて選者をさせていただきます。
私は気が小さいので、選者は苦手です。
でも、力いっぱい勤めます。

あっちもこっちも川柳の秋です。


倉本朝世さんから一冊の句会報をいただきました。
「小田切南絵手紙句集『お母さんへ』発刊記念句会」と言う
表題がついています。
読んでいて、いいなあこういうのって、しみじみしました。
田切南さんは時実新子先生のお弟子さんだったお方だそうです。
おそらく、句会にお集まりの方々も大半がそうなのではないでしょうか。
私もこういうの書きたいなぁと思いながら読みました。
ここで、各題の特選句を紹介させてください。


「神戸」

船が出る 神戸の風を脱ぎながら   石川 街子

「南」

南から追い風が吹く恋をせよ   芳賀 博子

「眩しい」

眩しくてよく見えなくて拝んでおく   弘津秋の子

「笑う」

笑いながら大きな船になってゆく   倉本 朝世

「うきうき」

夕焼けの色した靴はありますか   種田 淑子

「便り」

あじさいをばっさり斬りにきませんか   松田 俊彦

「母」

永遠の母が抱いてるお人形   竹井 紫乙



書いた方の立ち位置がくっきり見える句ばかりだと思いました。
そこはかとなく、新子先生の雰囲気を感じます。
このような句を読めて幸せです。

朝世さん、送ってくださってありがとうございます。


虫メガネ遠くとおくを知らぬまま   玉

プランクトンの名前をいくつ言えますか   かなえ