送り盆



今日も暑かったけれど、風があったので
いつもよりは、過ごしやすかった気がします。
窓を開け放ち風を入れたら、籠っていた熱気が抜けて
行くのが感じられました。洗濯物もスパンと乾いて、
まずは、満足な一日でした。


送り盆でした。仏壇の片づけをしたり、送り火を焚いたりで、
いつものように、お盆が終わりました。
画像は、その送り火
ご近所のあちこちも焚いているのが見えます。
ということは、それぞれのご先祖さまが、
列をなしてお帰りになっていらっしゃるのでしょう。
30分ほどお見送りして、火の始末をして家に入ろうとしたら、
どこかで秋の虫が鳴いていました。
風も昼よりはずっと涼しいし、さらりとしています。
少しずつ少しずつ、秋の気配です。

こちらの画像は、こちらの送り盆の供え物の「背中あて」。
お盆の時期だけの、超限定品です。
「背中あて」というのは、お盆のお供え物を、ご先祖様があの世へ
背負って行くのに、背中が痛くないようにと言う意味があるのだそうです。
春巻きの皮のようなものを、三角に切って、茹でて、黄粉をまぶして
供えます。食べ物です。味はと言えば、小麦粉のお餅の味に
夏の時期の黄粉がどこか新鮮で、結構、美味しく食べられました。
家では誰も食べないので、私ひとりが黙々と食べるしかありません。
一年に一度の食べ物と思えば、それもまた、味わい深いものがありますが。
私は、この街に来るまで、こういうものがあるのを知りませんでした。
実家では、白玉を供えていました。
それぞれの土地のそれぞれの風習って、本当に違いがあるものですね。
去年は白玉でしたが、今年は「背中あて」に決めていました。
こういうこと、できるだけ、残して伝えていきたいと思うこのごろです。



連れとんぼ緑の川をすいと抜け    玉

遠ざかるものの眩しさ沖に舟   かなえ