川柳塔みちのく25周年記念句会


今日は、雨の予報にも関わらずいいお天気。
ずっとやませが吹いてしんどかったのですが、
久しぶりに重だるさのない伸び伸びした日を、
過ごすことができました。

さて、行ってきました。7月1日開催の「川柳塔みちのく25周年記念句会」。
忙しさがやっと落ち着いてきたし、何といっても鳥取から新家完司さんと、
和歌山から木本朱夏さんがお見えになると言う事なので、
青森にいてうだうだしていたら、遠路はるばるいらっしゃる方々に
申し訳ありませんよね。
ということで、7月1日の大会の前日の6月30日から弘前に行くことに
したのでした。

6月30日は、まっすぐ弘前に行かず、いったん青森に寄り道。
というのも「京都清水三年坂美術館展」なるものが開催されて
いるので、「おかじょうき川柳社」の守田啓子さんと待ち合わせて
見にいってきました。硯箱やら小太刀の鞘、花瓶や香炉などなどの、
蒔絵や七宝による工芸品は、それは見ごたえがありました。
日本人ってこんなに繊細で美しいものを追求する民族だったのだと、
改めて感じ入ったことでした。
そういう方面に興味のあるお方は、必見です。

見終わったあとは、駅まで散策をかねてぶらぶら歩き。
最初の画像は、「善知鳥神社」の夏越の祓の様子です。
30日は八戸では「神明さん」のお祭りですが、
善知鳥神社では「夏越の祓」と呼ばれているようです。
大きな茅の輪が見えたので、二人でお参りして行くことにしました。
何をお願いしたかって。もちろん7月1日の大会にいい句が
書けますように、です(笑)


弘前までは小一時間ほど電車に揺られて行きます。
ホテルにいったん荷物を置いて、弘前の町を時間まで散策です。
啓子さんは弘前の町が詳しいので、そぞろ歩きもとても
楽しいものでした。中三デパートで買い物をしたり、新しく出来た
ジュンク堂書店に連れてもらったりしました。
そのジュンク堂書店の大きさ広さには感動!
アマゾンがすっぽり入っているのではないかと(笑)思うほどの
品ぞろえで、何時間でもいられそう(笑)
と、時間です。何の時間かというと、弘前の夜をエスコートして
くれる濱山哲也くんとの待ち合わせの時間です。
中三デパートの前で待つことしばし。
すると、プリウスでさっそうと哲也くんの登場です。
いよいよ、これからがお楽しみの時間の始まり。

哲也くんお勧めの赤レンガ倉庫とあの県立美術館の奈良美智の犬と
そっくりの犬がある場所へ。
犬と子どもたちが無邪気に遊んでいるのを見て、ここでも感動。
こういう風に開放されている奈良美智の作品のなんてしっくりきている事。
子ども達も本当に楽しそうだし、犬だってのんびり遊ばれて(笑)いるのが
すごくいい感じでした。
その次は、あの吉永小百合さんのJR東日本のコマーシャルにも出てきた
禅林街です。夕方も遅い時間だったせいか、しんとして、凛として心が洗われる
ようでした。

このお寺は長勝寺といって俳人の高森ましらさんのご実家だそうですが、
津軽藩菩提寺として、とても由緒のあるお寺なのだそうです。

境内を歩いてみると、こんな風に木彫りのお坊さんがまるで
五百羅漢のように立ち並んでいる場所がありました。
ここにはミイラの入っていたという箱まで置いてあって、
パワースポットみたいな趣がありました。


ということで、夕食タイム。
哲也さんお勧めの「會」という、またまた趣のあるお蕎麦屋さん。


こちら啓子さんの食べた温かいお蕎麦。

わたしと哲也さんはざる蕎麦。意外とボリュームがあり出汁もいい感じで
とっても美味しくいただきました。さすが哲也さん!

「ピンクベア」という甘味屋さんにも連れていってもらいましたよ。



さて、いよいよ30日のメインイベント!
シャンソン歌手秋田漣さんのお店で前夜祭です。
大阪に本社のある「川柳 塔」から総勢26名様がお越しになり、
歓迎の宴の始まり。
朱夏さんはじめ皆さん、秋田漣さんの唄声に酔いしれていました。

完司さんと漣さん。
どんなに楽しかったかはお察しください。
ここも10時にはお開き。
お世話係の松山芳生さん、今回も楽しい時間をありがとうございました!

さて、私たち(哲也さんと啓子さんの三人)は、哲也さんの隠れ家的お店に、
こっそりと連れて行ってもらうという、おまけがありました。
どこのなんというお店かは、哲也さんの許可がないと言えませんが、
ぶっきらぼうでレトロでシャイ、そしてファンタステックなお店とだけ
言っておきます。天井のプロペラ式の扇風機と飾り気のない内装が、
とても落ち着けました。
そこでもおしゃべりは尽きず、11時30分頃までいてしまいました。
どうしよう、ちっとも句ができていないのに、、、と
相変わらずの大会前日が、こうしてやっと終わりました。

で、大会当日です。
作句光景は、大体どこも同じように静かに厳かに過ぎていきます。
宿題は、橘高薫風さんの句

 恋人の膝は檸檬の丸さかな  薫風 
から取った
「膝」「檸檬」「丸」の三題。
席題は「深追い」「汗」の二題でした。
宿題は本当に書けませんでした。
檸檬の句を意識しすぎて、純粋に題として消化できなかったと、
つくづく反省しています。駄目ですねぇ。もっと題と向き合わないとね。
きちんと書いてきている人の句で、印象に残った句をふたつばかり紹介します。
「膝」でむさしさんの選からです。

福島はフクシマのまま半跏思惟像  きさらぎ彼句吾
(耳で聞いただけなので表記は不明です。多分こうかなと)

両膝で挟む東京スカイツリー  守田啓子

むさしさんの選ですよ(笑)啓子さんのユーモアに脱帽でした。

私も席題で二句、むさし選で一句抜けて、全没は免れました(笑)

こちらは「川柳塔社 主幹六代」という題でお話をなさった
川柳塔社理事長の西出楓楽さん。それぞれの主幹の楽しいエピソードを
リアルに語ってくださいました。

懇親会で来賓祝辞中の新家完司さん。
前の夜もその前の夜も、随分遅くまで騒いだらしいのですが、
全然疲れた様子も見えず、さすが完司さんでした。
懇親会の最後は、来年の全日本川柳青森大会に向けての
宣伝のため北山まみどり団長を中心に有志が舞台に上がったのですが、
私もつい上がってしまったため、撮影できずに残念でした。
北山まみどり団長、わたしも及ばずながら頑張ってついていきますね。


たっぷり遊んだ二日間でしたが、おかげで元気をもらいました。
哲也さん、啓子さん、ありがとうございました。
むさしさん、おかじょうきのみなさん、帰りはお世話になりました。
また、どこかでお会いしましょうね。
そしてこのブログをお読みの日本全国の川柳の方々、
来年、青森でお待ちしております。


今日の美味しいもの。

ピンクベアのあんみつ。こちらは啓子さんの食べた
アイスクリーム入り。私はアイスクリーム抜きを食べました。
器が大きくて寒天がたっぷりで、白玉もいい感触。
食後の私にはちょっと多すぎて残しちゃったけど、
すんごく美味しかったです。


今日の句。
私のは、今回の大会の席題「深追い」で斎藤あまねさんから
天位を頂いたものです。
玉さんの句は他の大会のときの「きっかけ」という題の句です。


クレヨンが折れて女の道になる   玉

清姫のうしろ姿の深緑   かなえ