仙台etc.


早いもので、川柳杜人創刊70周年記念句会・山河舞句追悼句会からもう一週間が過ぎました。
主だった人のブログはすっかり杜人の句会のことを書き終えています。
遅ればせながら11月3日から5日までのこと、書きますね。
11月3日、ねじまき句会から参加される丸山進さん、青砥和子さん、
なかはられいこさん、瀧村小奈生さんと待ち合わせのホテルへ。
今回は、青砥たかこさんもとい青砥和子さんのご尽力により、
ねじまきの皆さんと同じホテルに宿泊できました。
和子さん、本当にありがとうございました。
ホテルで合流して、仙台るーぷるバスで瑞鳳殿の見学。
ここは仙台藩伊達政宗公を始めとした伊達家三藩主の霊屋です。
まだ紅葉には少し早かったものの、秋の樹の匂いが濃厚に立ち込めていました。


その次は土井晩翠が晩年を過ごした「晩翠草堂」へ。
どこかなつかしい落ち着いたたたずまいに土井晩翠の人となりが
偲ばれます。


そうこうしているうちに、前夜祭の時間です。
賑やかで美味しい時間が過ぎていきます。
画像はこのあたりの名物、腹子飯。ぷりぷりのイクラが絶品。
たまたまですが、わたしとれいこさんが一緒の席になったお方は、
佛渕雀羅さんとおっしゃって連句の世界ではとても著名な方なんだそうです。
(杜人では水本石華さんというお名前で川柳も書いています)
連句と聞いて、怖いもの知らずの私は恐る恐る連句のお願いをして、
小奈生さん、和子さん、れいこさんとともにホテルのお部屋に伺ったのでした。(わおっ!)
それの面白かったこと面白かったこと!
連句はネットで2,3回ほど巻いたことはありましたが、実際に膝を突き合わせての
ことは初めてだったので、雀羅さんの捌きの巧みさにすっかり魅了されてしまい、
終わってホテルに帰ったあともその興奮覚めやらずで、その夜はとうとう一睡も
できませんでした。次の日は本番の句会だというのになんということでしょう!
でもいいんです。すごくいい時間だったから。
雀羅さん、本当にありがとうございました。


さて、いよいよ句会です。
会場でまず目に入った山河舞句さんの遺影。
去年お会いした時に、今日の句会のことをお話ししていらしてたのにと
思うと、残念でなりませんでした。
舞句さんの遺影を飾っているお花は、森中惠美子さんから送られたものだそうです。
舞句さんの優しい微笑みによく似合っていました。


席題です。
白いねこ!
思わず「ななちゃん!」と心の中で呼びかけてしまいました。



句会はお料理をいただきながらと言う、今まで経験したことのない
方式で、最初はちょっと戸惑いましたが、お料理が進むにつれて、
なるほどこういう形もありだなと思うようになりました。
披講が終わってお料理をいただくというのが今までの句会、大会の在り方でしたが、
もし自分の成績があまり芳しくなかったら、お料理の味がどこかにいって
しまうこともあるでしょう。
でも、今回はたとえ思ったような成績でなくても、お料理で緩和されるのではないかと
思ったからです。
画像は今ブレイク中の芹鍋。
根っこが入っているのが特徴です。

桜エビの混ぜご飯、香ばしくて美味しかったなぁ。
ほかにもたくさんあったけれど、これで我慢してください。(笑)

私の座った席はねじまき句会のみなさんと一緒でした。
凛さん、桐子さん、啓子さんは特選賞をget。
啓子さんは二つもgetして拍手喝さい。

当日は事前投句で、投句者とその作品が予めプリントアウトされて配られたので、
じっくりと確かめることができました。
詳しい結果は発表誌を待つことにして、主だった人の句を
少し紹介させてください。


ナフタリンだったところが優しいの   瀧村小奈生

ビロードで出来ている姉さんの寝息   酒井かがり

くず餅のぷるん雌馬の鬣   くんじろう

去勢した犬が優しい嘘をつく   月波与生

とっぷり日が暮れ誰よりも樹木希林   守田啓子

東京タワー こひびとよりもなつかしき  高橋かづき

持っている赤と待っている秋へ   なかはられいこ

晴れているだろうか待っているだろうか   青砥和子

首すじを空席のまま通過中   松山芳生

招待はコントラバスな湿度から   岩田多佳子

核の傘真下にパシリ用の椅子   滋野さち

海のとなりの席一冊の絵本  妹尾 凛

ハッシュタグの海へ溺れてしまいそう   平尾正人

歩道橋の上から僕を呼ばないで   須田隆行

昼寝する前はジプシーだったのに   樋口由紀子

歌舞伎町にて海峡の霧を売る   水本石華

唐辛子真っ赤になって待っている  浮 千草

弟の空が壊れるまで眠る   加藤久

待針を刺して目鼻といたします   佐藤みさ子

バス代はキャッシュで払うおばあさん   鈴木節子

選外のところでじっと待っている   鈴木せつ子

メロンパンみんな優しい人ばかり   都築裕孝

雨上がりの虹と忌野清志郎   丸山あずさ

皆さんと言われ皆さん的になる   丸山 進

デリケートゾーンに迷い込む ららら   浪越靖政

ほしかったのは桃缶の缶の味   八上桐子

座りなさい空気を入れてあげるから   広瀬ちえみ

水の匂いだと気がつくまでのそのちょっと   かなえ


参加者名簿と照らし合わせて書いたのだけれど、間違っていたら
すみませんがご連絡ください。


閉会の挨拶のちえみさん。
時々言葉に詰まったような感じがあって胸を打たれました。



今回の句会で高橋かづきさんのフォト句集
「ふあんのふ ふしぎのふ」をいただきました。



自転車にはじめて乗れた日のように   かづき


大好きな句です。初心に戻ろうとは思わないけれど、
初心は忘れたくありません。初めて自転車に乗れた日のドキドキした
気持ちはいつまでも宝ものです。
迷ったりしたときにこの句をそっと心に転がしています。

句集購入をご希望の方は
〒981-3213 宮城県仙台市泉区南中山2−7−5 広瀬ちえみさんまでどうぞ。



句会のあとの懇親会も終わりカラオケへ。
予想通りくんじろうさんオンステージでしたが、

この方、「長い夜」を熱唱。


そしてれいこさんまでもがマイクを握ったのでした。
長い付き合いになりますが、こういう姿を見たのは初めて。
曲は山口百恵の「夢先案内人」。可愛かったよー。
画像、緊張のあまり手がぶれてしまってごめんなさい。
仙台の夜はこうして激しく熱く終わったのでした。
ちえみさん、杜人の皆様お世話になり、
楽しい時間を本当にありがとうございました。
お疲れ様でした。

さて、いよいよ仙台最終日。
この日は前日に突然決まった宮城県立美術館吟行。
画像は企画展のフィンランドデザイン展の入り口。
メンバーはれいこさん、小奈生さん、桐子さん、私の4人。
結果はねじまきのブログをごらんください。


http://nezimakiku.exblog.jp/

まさかエゴン・シーレ松本竣介の絵がみられるとは
思わなかったものだから、もうひたすら感激。
今もときどき思い出してはにっこり。
一生の思い出になりました。
連句、川柳、川柳にまみれての仙台2泊3日の旅でした。
さあ、次はどこで遊ぼうかと今からいろいろと画策中。


そうそう、10月のカモミールのこと。
今回の席題は「クレヨン」。
自然のものを原料にして作ったクレヨンだそうで、
見た目はちょっと地味だけど優しい色合いですよ。


多いねぇ悲劇のヒロイン(自称)  潤子

混ざり合ったぶつかり合ったタンポポの綿毛   啓子

人の心が見えないパントマイムは荒野   静

2Kに婆ちゃん一人鬼ぐるみ   さち

もう少し経ったらみんなふきのとう   かなえ


この次のカモミールは吟行です。


時       11月23日(木・勤労感謝の日

場所      十和田市現代美術館(句会会場は受付の方にお聞きください)

開会      13:00〜 

投句締め切り  13:30

会費      500円

入場料     お得なセット券1000円(企画展+常設展)

企画展600円

常設展510円

      (個人負担)

閉会      16:30?17:00?

 ※13:00までに各人で現代美術館を見学し昼食を済ませて下さい。

ご参加をお待ちしております。

あまり寒くならないことを祈るばかりです。

ご参加いただける方は(09029987277)までご連絡ください。



えーっと、今回のネコ達は珍しく4人そろい踏みの一枚。
私が仙台に行っているときのもの。
みんな今か今かとちゅーるを待っています。
欲しいものがあるときのひたむきな目は、
なんとけなげでうつくしいことでしょう(ただしネコに限ります)
みんな、おるす番ありがとネ。


今日の美味しいもの。
吟行のあと仙台で食べたお昼。
偶然見つけたてんぷらのお店。


れいこさん達の天丼。


私は仕上げに天茶も出来る天丼。
それぞれに大満足のおいしさでした。