三月のこと。②

先週の土曜日の3月26日に、東京に日帰りで行ってきました。
所属する俳句誌「連衆」の東京句会に参加するためです。
その日は奇しくも北海道新幹線開業の日だったので、
乗る電車、もしかしたら北海道から来た電車かなぁって
期待したのですが、残念ながら新青森始発でした(笑)
さて、久しぶりの東京、開催場所の新潮社別館のある神楽坂まで、
地下鉄を乗り継ぎ、何とか無事に到着。
最初の画像は、やっと咲き始めた桜。
でも、もう東京の桜は満開だそうです。
季節は、すっかり春ですね。
こちらはまだまだ寒かったりしますが、確かに春です。

神楽坂の駅前の喫茶店で、東京句会のメンバーの何人かと、
福岡からお見えになった谷口慎也さんと顔見せを兼ねての待ち合わせ。
みなさん、初めてお会いする方々でしたが、とても気さくに話しかけていただきました。

句会の会場での様子です。
私は、今まで勉強会形式の句会にはあまり出席したことがありませんでした。
でもカモミール句会を発足するにあたって、ふたつほど地元の俳句の句会に
参加させていただき、参考にさせていただきました。
そのふたつとも、互選形式で事前投句でした。
あと、「ねじまき」句会ももちろん事前投句。

今回は当日投句で、各5句を句箋に書いて、それをそれぞれ手分けして
清記して、コピーして選句するというスタイルで行いました。
その清記する用紙、よく見ると「東北大鬼城句会」とあります。
なんかちょっとビビってしまいました(笑)
参加者は谷口慎也さん、川村蘭太さん、吉田健治さん、羽村美和子さん、
冨樫鉄火さん、吉澤信彦さん、宮崎干呂さん、
山中幸子さん、梶原なつさん(表記まちがっていたらすみません)、私の10名と
投句者が1名でした。
私は俳句については勉強不足なのでどこまでついていけるか、
正直、不安でいっぱいでした。
全投句55句から5句を選び、さらにその中から特選1句を選ぶのです。
特選は2点、他は1点という点数配分まであります。
で、結果です。
今回は3点以上の句だけ紹介させてください。


6点 帰り花死には角度があるばかり/谷口慎也(特・宮崎、特・梶原、山中、笹田)

5点 幕末のずっと続いている桜/笹田かなえ(特・谷口、特・羽村、吉澤)

4点 梅真白夜の一隅動き出す/羽村美和子(特・吉澤、特・笹田)

4点 針の穴抜けくる春や砧骨/山中幸子(特・冨樫、川村、梶原)

3点 春愁や影の木馬は動かざる/川村蘭太(特・山中、宮崎)

3点 春愁や取らず終ひのしつけ糸/山中幸子(冨樫、宮崎、笹田)

3点 啓蟄や家系の隅から原節子/宮崎干呂(吉田、冨樫、川村)

3点 ヒヤシンスふたつ並んで人見知り/吉田健治(吉澤、谷口、羽村

選評から印象に残った言葉。


*死に角度があるという表現がいい。
*幕末以前にも桜はあった。その前の桜はどうなのか?
*幕末は日本の最大の時代の転換期。
*砧骨で俳句になった。
*あいまいな表現にしないで、嘘をつくならもっとついて欲しい。
*春は新しいコートなどのしつけ糸を取り忘れることがある。
啓蟄は驚蟄とも書くので驚蟄にしたら効果的ではなかったか。
*俳句っぽいものは書かないようにしたい
他にも、「読みやすさがある」、「これでいいんだよ」など。
あと、「蟇穴を」という季語が「蟇穴を出づ」と同じに扱われると知って、
ちゃんと知っていれば私の選句変わったのにと残念でした。

季語はやっぱりむずかしい。
私が特選に選ばせていただいた「梅真白」の句ですが、
まず、「梅真白」がいい。漢字表記の多さに凛とした白い梅の佇まいが浮かぶ。
例えば尾形光琳の屏風絵を思わせる気品と馥郁としたなまめかしさえ感じられる。
梅の向こうに、自分の内に棲む何かが動きだしているのを重ねてみてしまう。
みたいなことを思いました。

皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。
時間切れで懇親会に出席出来ずに申し訳ありませんでした。
また、いつかお会いできればと思っています。
おぼつかない報告となってすみません。
詳細は連衆74号をご覧ください。




ゆまに書房から「大人になるまでに読みたい 15歳の短歌・俳句・川柳」が
全3巻出そろいました。
3巻のなかはられいこさんのエッセイを読みながら泣きたくなってきました。
川柳に対する愛情(くさくてごめん)が痛いほど感じられて、日頃思っていても
うまく言えなかったことが丁寧に語られていて、さすがれいこさん、最高!と思いました。
れいこさん、本当にいい仕事をなさいましたね。
ありがとう、そして、おつかれさま。
落ち着いたら、もう一度一巻からゆっくり読み返すつもりです。



さて、3月24日に行われたカモミール句会ですが、今回は青森市から
滋野さちさんが参加してくださいまして、とても盛り上がりました。
さちさんは普段からいくつかの句会に参加されていまして、
勉強熱心な方です。
話す言葉も説得力があり、たくさん刺激をもらいました。
来月も参加してくださるとのことで、とても楽しみです。
写真はいつものスープの北村さんのお弁当。
私は今回別なのを食べたので、弘美さんの食べているのを撮影。
メインの豚の角煮が美味しそう。


3月のみんなの作品です。

新幹線開業 息のありったけ   潤子

忘れたいとこに塗る発酵バター   啓子

アメリカの本音演じるトランプ氏   弘美

コップは竜巻 マドラーの溶融   さち

コップ伏せれば 海鳴りを遠く聞く   かなえ


あや子さんは残念ながら今回は欠席。
4月の宿題は雑詠、題詠「4」、時事吟の3句。
そして初めて席題をやります。
出題は潤子さん。
さあ、どんな題になるかどんな句が出るか、楽しみが倍増です。



そうそう、デーリー柳壇3月のお題野沢省悟選の「ほっこり」で、

天位 読み終えた本に抱かれている月夜   三浦潤子

地位 ばんざいのかたちで芽吹く土筆たち   月並与生

お二人が見事な成績でした。
本当におめでとうございます。




では、ボーイズ+1+1にいきます。

まず、ごまちゃん。ご飯の時間になると待っていたり、私や娘の姿を見ると
「にゃーん、にゃーん」鳴きながら駆けよってきます。
鼻汁も前ほど盛大に出なくなり、ちょっと安心。
毛並みも良くなってきているような気がします。
ところで、最近しるこちゃんの姿が見えないのです。
いつもごまちゃんと一緒なのに、10日ほど見えなくて心配しています。
また、あのまったりした顔を見せて欲しいものです。

さばみちゃん。
ホント、すぐ隠れるんです。でも目つきが大分和らいできたような。
ボーイズともネット越しに交流をしています。
ボーイズはもちろんさばちゃんのファンのようです。

なーこ。首輪の鈴のお陰で居所が知れて助かっています。
こうすると由緒正しいネコのように見えます。(笑)
なーこは聞き分けのいいこで、この写真を撮る時に
呼びかけたら、ちゃんとポーズを取ってくれました。

ぱんだ。家ネコの見本のような写真を撮らせてくれました。
目もはっきり写っているし、口元も可愛い。
これ、どこかのネコの雑誌に応募しようかしら(笑)

じろの首輪はもふ毛に埋もれてなかなか正面からでは見えないのです。
撫でれのポーズで寝っ転がった時にようやく撮れました。
それにしてもまだまだ甘えん坊ですね。

今日の美味しいもの。
新幹線の中で食べた駅弁。
やっとこれで新幹線開業に参加できたような感じになりました(笑)


今日の一句。
玉さんは句会の「小豆」から。
私は東京句会に出して、1点入った句。
3月は色んな事の節目のとき。
勤めていた時、不安な気持ちになったり心細かったりしたものです。
でも、謙虚に慎重に過ごしていれば、いい結果に繋がると今は信じています。


市原悦子豆になる鬼になる   玉

さみしくて明るい葉がき春の雪   かなえ