カモミール・ピンク玉合同リンゴの花見吟行句会


五月某日、弘前市のりんご公園で「カモミール・ピンク玉合同リンゴの花見吟行句会」を行いました。
「ピンク玉」は奈良一艘さん達の川柳のグループです。
天気にも恵まれ、またりんごの花もちょうど見ごろで、とても有意義な時間を過ごすことができました。
りんご公園では65品種、約1300本のリンゴが栽培されているそうで、
その全部は把握できませんでしたが、こんなにたくさんのりんご花を一度に見ることができたのは、
初めてのことでした。
青森に産まれてもりんごに関しては食べるものとしてしか認識がなかったのですが、
りんごの花の咲いている様子を見て、改めて「花」と「実」の関係を考えさせられたのでした。
最初の画像は、りんご公園を見渡すことができる場所から。
遠くそびえる岩木山、かっこいいですね。
では、りんごの花の写真、ほんの少しですが、ご覧ください。

こちらはお盆のころに出回る「祝」という青りんごの花。
酸っぱいけれど私は好きなりんごです。

「千秋」というりんごは秋の初めに出回ります。
さわやかな甘さで果肉でジューシー。

「北斗」。
このりんごは甘味と酸味が強くて、果肉は緻密。
私は紅玉の次に好きなりんごです。

レッドゴールド」は甘いりんごです。
そして蜜も多いのが特徴。


「ピンクパール」。
白が多いりんごの花の中でこのピンクは目立っていました。
初めて知ったりんごです。果肉がピンクなんだそうです。

ナガサキズミ」。
こちらもピンクの花。知らない名前のりんごの花って
何だかピンクが多い。

あの黄色いりんごの「金星」です。
王林」よりもちょっと高級。

「国光」。
昔、りんごと言えば「紅玉」かこの「国光」ぐらいしかなかったよね。
(あっ、でもインドりんごと言うのもあった!)
そう思うせいか、何だか他の花よりつつましやかな感じがしました。


これが「ふじ」の花です。
贈答用に一番人気の、今のりんごの代表みたいに言われています。
「ふじ」は「国光」と「デリシャス」の掛け合わせでうまれたのだそうです。

受粉に欠かせないマメコバチの巣。
ちっちゃいけれど、偉大なマメコバチさんたちに心からの感謝です。

一時間ほど園内を見学して、句会場へ移動です。
お約束の記念撮影。
岩木山に負けないように、みんな笑顔で「ハイ、チーズ!」。

句会場は、一艘さんの息子さんのお店のかくみ小路「よしじん」で。
美味しいお弁当を食べて、句を書いて、清記してコピーして、選句。
初めて参加された方もいらして、作品も合評も新鮮な感じでした。
では、参加者の作品です。


りんご追分 母はピンクに老いてゆく   三浦潤子

家族葬だったと桜から聞いた   三浦潤子

よたよたと遠のくりんごのようなもの   守田啓子

リンゴゴリララジオここから進入禁止   守田啓子

チーママの髪結い直す春の風   須藤しんのすけ

また死んだふりして雨をやり過ごす   須藤しんのすけ

陽炎の真ん中で描く春画   まきこ

カミングアウトしようりんごの花ふわり   まきこ

近づいて確かめてみる南風   一帆

花茶飲む奥の手を今だしてみる   渡邊こあき

花曇り切っ先どこへ向けようか   渡邊こあき

何を貫いてキズだらけのりんご   きさらぎ彼句吾

此処で生きて「私」を生きて樹になれた  きさらぎ彼句吾

知って欲しくて一本の樹を揺する   中村誠

花万朶プラスαのある予感   中村誠

老害となるまで脱皮しつづける   熊谷冬鼓

蕗の葉の隠ぺい体質からくしゃみ   熊谷冬鼓

はなびらの宣戦布告をふと聞いた   奈良一艘

薄紅色の殺意 ぞろぞろと五月   奈良一艘

片角のヤギつながれて喰うタンポポ   滋野さち

実をつけず終わる樹がありうろこ雲   滋野さち

ごゆっくりとりんごの花が京マチ子   笹田かなえ

わたしにはりんごをくれるひとがいる   笹田かなえ



さて、話が前後しましたが、4月のカモミール句会の作品です。
この日は宿題のほかに席題として八戸の「桜吟行」を行ないました。
ちょうど八戸の桜が満開の日だったのですが、八戸名物の強風が吹き荒れ、
せっかく咲いた桜が風にみるみる散らされていくのがなんとも不憫で、
まさに「花に嵐の喩えもあるさ」のひとときでした。
各自の作品です。

ポテチ透かせばイラク日報一万ページ   三浦潤子

戒名は恵(エ)恋(レ)黄辺(キベ)絵素(ース)といきましょか   三浦潤子

アラフィフの木が立っている岸辺かな   守田啓子

青空の痛み外反母趾の青   守田啓子

骨粗鬆症の内側から桜一片   細川 静

行き場のない精子だ 桜満開   細川 静

モクレン傷から朽ちる再稼働   滋野さち

トンネルが嘆きの笛となるシリア   滋野さち

花びらの渦まく場所にある昨日   笹田かなえ

曲線は愚かに花びらの岸辺   笹田かなえ



では、ネコにいきます。

じろはこの間、歯肉炎のために抜歯しました。
何だかお口の脇が汚れているなと思って、
念のために動物病院に連れていったところ、
歯肉炎とのこと。
そして一本の歯がぐらぐらしていたので、
先生が「抜きましょう」と。
私が「麻酔するんですか?」と聞いたら
「いや、麻酔はかえって危険だから」と、
やっとこを持ってきて、グイグイグイッと抜いてしまったのです。
じろは抜歯にも止血にも必死に耐えて頑張って。
見ているこっちが辛くて、スタッフさんと抑えながら
一所懸命励ますしかありませんでした。
でも、無事に終わって帰ってからちゅーるを食べて
さすがにおとなしく寝ました。
夜もちょっと食欲がなくて心配したのですが、
もらってきた抗生物質をちゅーるに混ぜて飲ませたら、
翌日から元気になり食欲も出て、安心したのでした。
画像の顔は、ぐったりしているのではなく、
抜歯前の何日か前に撮った、お昼寝でうっとりしている顔。
じろの体重は現在7キロ。
何とかしなければ。

モミフミ中のなーこ。
我が家のネコの中で、モミフミをするのはなーこだけです。
一番体が大きいのに、寝る前にこうしてモミフミをするのが日課
その姿がとっても可愛いいの。
モミフミ中はなるべく大きな音を立てないように
そっと見守ることにしています。

珍しい、ぱんだとなーこのツーショット。
いつもならぱんだの隣りはじろなのですが、
この日はどういうわけか、じろはひとりでお昼寝。
もしかしたら、歯が痛くて具合が悪かったのかもしれません。
そういえば、そのあたりすごく甘えん坊になっていました。
ぱんだ、じろとならじろのお腹にどっしり頭を載せて寝るけど、
なーこにはやっぱり遠慮したのかな。
ふたりの間が微妙に開いているのが笑えます。
なーこのいかにも見張り中の真剣な横顔が凛々しい。

さばみはなかなか写真を撮らせてくれません。
こちらがカメラを構えると、そそくさとさばみハウスに潜り込みます。
そのくせ、私たちの足音を聞きつけるとさばみハウスから出てきて、
「なでれ」とばかりにごろんするのです。
さばみをなでると、小さな突起に触れる時があります。
おっぱいですね。
このこはたったひとりで、6にんの赤ちゃんを産み育てたのです。
あの時のけなげさを思い出すと、今でもじんとします。
最近はぱんだの目を盗みながら、
下の部屋の違い棚の下で、外を見るようになってきました。



今日の美味しいもの。
吟行の日「よしじん」でいただいたお昼のお弁当。
旬のたけのこご飯をはじめ、おかずの一つ一つがそれぞれに手の込んだ
心のこもったとても美味しいお弁当でした。
一艘さん、本当にお世話になりました。
ありがとうございました。


とまあ、あれこれとあった怒涛の4月、5月でしたが、
何とか過ぎてホッとしているところですが、
そうも言っていられない6月です。
カモミール2号」が6月末に発行予定です。
出来上がった時になるべく早く告知したいと思っておりますので、
その時はどうぞよろしくお願いいたします。