寺山修司記念館

今日は、立夏
それにふさわしく、風もお日様も雲も爽やかな一日でした。
夕方から、ちょっと所用で市の図書館の近くまで行ってきたのですが、
その道すがら、なんと鬱金桜を見つけてしまいました。
最初の画像です。
「梅重」さんという造園業をなさっているお庭で発見!
お店のひとにおそるおそる撮影の許可を頂いたところ、
快くお許しを頂き、写させていただきました。
夕方で、大分日が陰っているのが残念ですが、
薄い黄緑色がおわかりいただけるかと思います。
鬱金桜、三戸町の城山公園にあるのは知っていましたが、
なかなか見にいく機会がなくて、それがこの街で見ることができて
本当に幸せ。儚いと言ったら桜はみんなそんなところがありますが、
やっぱり儚い、そしてシャリンとした硬質の色合いだと思うのです。
もう少しすればピンク色にかわるのだそうで、
今が、この花の色の見ごろかもかもしれませんね。


上ばかり見ていたら、足元にこんな風にスミレも咲いていました。
私は、春の花で、一番スミレが好きです。
最近はあまり見かけなくなって寂しく思っていたところ、
こんな風にほわんと現れてくれて、今日はお花にも恵まれた
一日でした。

さて、5月4日のことです。
今年はどこへも行かない宣言をしていたのですが、何だかそれも
寂しいものがあって、3日の夜、思い立って三沢市の「寺山修司記念館」に
行くことにしました。もちろん、娘も一緒に。
娘は、ちょっと不満そうでしたが、インターネットでそここの美味しそうな
お店を検索して提案したら納得したようです。
当日、家を出るときは、雨になるかも知れないということで、
傘を持ってでたところ、道中、もうどしゃぶりのザンザ降り。
それでも無事に目的地に到着。
辺りの雰囲気からどうぞ。


ここは、市民の森の中にあるのだそうです。
この椅子も寺山ワールドのひとつに見えませんか?

まっさきに眼につきます。


入口が見えます。

こういう方向からも撮ってみました。
雨は大分落ち着いてきました。


ドアノブです。

このドアを開けるといよいよです。


でも、残念ながら、撮影はここの記念撮影コーナーまでです。


中は、真ん中に天井桟敷の舞台がどんと作ってあります。
周りには、寺山修司の著作や、半地下になっているところで、
好きなビデオの観賞もできます。
舞台の下には、木製の机が11基あって、それぞれの引き出しには、
テーマごとに、作品や新聞の切り抜き、遺品などがあります。
懐中電灯で見るのが秘密っぽくて、ちょっとドキドキします。
そのうちのひとつ、「失われた領分(1949〜1958)」の引き出しから
少し書き抜いてきました。


「僕の傷みがあつまって日ざしのなかで小さな眠りになったとき
季節はかざした手のなかでささやきあう」
    
とびやすき葡萄の汁で汚すなかれ虐げられし少年の詩を


こんな風に沢山の短歌や言葉や俳句の引き出しがあるのです。
ひとつひとつ開いていくと、自分だけの寺山修司に出会えると
思いました。


実はこの日は寺山修司忌で、もうひとつのイベントがありました。
写真家の森山大道とのコラボです。
私は、土門拳森山大道の写真が以前から好きでした。
モノクロのなかに人間の息づかいや体温が感じられるからです。
花や美しい景色ももちろん好きですが、やっぱりそこに人間が
いる写真に惹きつけられるのです。
森山大道の写真で印象的なのは、女のひと。
ショーツ一枚で布団に仰向けで、煙草を吸っているのとか、
夜の繁華街のお店に入ろうとしている後ろ姿とか。
無防備で生々しくてどきりとさせられました。
この日は講演会もあって、それは撮影オーケーということでしたが、

この一枚と、

これしか撮れませんでした。
向かって右側の俯いている人が、森山大道さんです。
ちょっと時間的に余裕がなくて講演も聴けずにきました。
こういうのは、一人で行くのがいいのかも。
好みは人それぞれだものね。

ということで、私も三沢の街の一枚を。
さすが、基地の町ですね。
あとは、三年前にできたと言うMGプラザでパンや蜂蜜を
買ったり。そうそう、そんな買い物の最中に三沢を震源地とする
震度3の地震があって、ヒヤリとしました。
まだまだ油断できませんね。


「むぅみんカフェ」というお店で遅いお昼を食べてきたのですが、
お腹が空きすぎて、写真を撮るのをすっかり忘れてしまいました。

で、お持ち帰りのピザ。
「むぅみんカフェ」はゆったりしたスペースで、寛げました。


業務連絡。玉さんの仕事場の屋根が、2日から3日にかけての
強風のため、落ちてしまったのだそうです。
およそ60坪ほどの建屋の一枚トタン屋根なんだそうです。
もしかしたら、地震でダメージを受けていたかもしれませんね。
早く直るといいですね。



本心を書く赤エンピツは折れやすい   玉

どしゃぶりを携えていく修司の忌   かなえ