1月のこと。


もう2月です。
先月はいろんなことがありました。
バタバタと過ぎた1月を遅ればせながら書いてみたいと思います。
体はすこぶる元気ですので、ご安心を。
まず、1月17日に弘前市で行われた「第八十回新春川柳大会」に参加。
例年のごとく前日の16日に弘前入りをしました。
去年はれいこさんが来てくれたんだよね。
去年は雪がすごかったけど、最初の画像のように今年はすごく少なかったです。
なので夕方の食事会までちょっと市内を歩くことにしました。
と言うのも、去年れいこさんと啓子さんとで喫茶「ひまわり」に行った時に、
私ったら帽子をそこに忘れてきて、わざわざ送ってもらったという
経緯があるので、お礼に行きたかったのです。
あちこち歩くことおよそ一時間半。

途中にこんな建物を見つけてパチリ。
明治37年に建設された「青森銀行記念館」という建物で重要文化財になっているそうです。
ふらふら歩いていてこの建物を見たときは、一瞬、ハリーポッターの世界に
迷いこんだかと思いましたよ(笑)

そこからまたあちこちふらふらしながら「ひまわり」に辿りつき、
ミートパイを食べながらほっとひと息。
去年のお礼をして、ホテルにもどってきた次第です。
夕食会は自己紹介などしたりして和気藹藹としたひとときでした。
岡山から丹下凱夫さんが参加されていました。
で、夕食会が終わると
お約束の漣さんのお店へ直行!
漣さんの歌を堪能してきました。

こちらは芳生さんと漣さんのツーショット。
オトナの世界ですね(笑)

さて翌日の大会ですが、まずは主幹の千島鉄男さんの
軽妙洒脱なご挨拶が大いに会場を沸かせたものでした。

八十回という記念すべき大会ですので、
特別選者に新家完司さんをお招きしての講演もありました。
私は今回選者でしたので、残念ながら折角の講演を聴くことが
できませんでした。150名近く参加したのではないかしら。
会場はものすごい熱気でした。
そうそう、岩手からは岳俊さんも参加され、席が近かったので、
ちょっとお話ができました。
大会の句は、発表誌が来ましたら書かせていただきますね。
弘前の皆さま、お世話になりありがとうございました。

1月20日、仙台へ行ってきました。
お芝居を観るためです。
熱海殺人事件」。
風間杜男と平田満の垂涎ものの共演です。
ネットでチケットを購入して一泊してきました。
達者な演技陣が、早くて長いセリフを見事にこなしている舞台に引きこまれました。
何だか今まで掴み切れなかったものが、少しだけ掴めたような気がしました。
脚本という縛りの中で如何に役者を解放するか、
役者の全存在を賭けての集中と解放、それが面白い舞台にするのではないか。
漠然としていますが、今回の芝居を観てそういうことを考えました。

翌1月21日に八戸に帰ってきて間も無くのことでした。
芝居仲間の訃報が届きました。
亡くなった人は70歳で独身の男性。
その人は私達の高校の演劇部に恩師の関係もあって
大会があるたびに観にきてくれて、指導してくれて、
地方大会があると仕事を休んでついてきてくれました。
地元の演劇関係において、知らない人はないという存在でした。
一昨年の恩師の追悼公演にももちろん参加しましたし、
仲間内では、とても大きな存在でした。
その人がもうこの世にいないなんて、とても信じられないでいます。
実は連絡のあった1月21日は、その人が自宅で亡くなっているのが
発見された日で、亡くなった日とされるのは、それよりも10日以上も前の、
1月10日なのです。
そしてその日は芝居仲間との新年会があった日なのです。
もちろん、彼も参加していました。
少し足腰が覚束ない風に見受けられましたが、
お酒も飲んでいましたし、おしゃべりも弾んでいました。
私たちより少しだけ早めに帰る時、
「Kさん、来年また芝居やろうね!」と言ったら
「おうっ!」ってとても元気に返事してくれました。
でもその夜、帰宅して間もなく息を引き取ったらしいと
聞いた時は言葉がありませんでした。
火葬もお葬式も、本当に彼の死を悼んでいる人ばかりでした。


実は訃報は彼ばかりではないのです。
大阪の久保田紺さんがお亡くなりになったことを1月17日に知りました。
ご自分のブログにお嬢さんの手を借りて、メッセージを残されていらっしゃいました。
お亡くなりになったのは、昨年のことらしいです。
それを年明けの小正月を過ぎた頃、それも1月17日にアップされたというのは、
実に、実に見事な引き際だったというほかありません。
病気と対峙しながらも本当にいい句を書かれていました。
透明感のある抒情に流れない、さっぱりしたユーモアと
ちょっぴりの毒のある紺さんの川柳、大好きでした。
紺さんとはお話はしたことはありません。
大阪のコロキュウムの大会に行った時、
後ろ姿だけみていて何故か声をかけそびれていました。
でも、私が句集を送ったのをきっかけにメールのやり取りを
何度かするようになったのでした。
紺さんの句集「大阪のかたち」もいただきました。
本当に残念です。


加藤鰹さんが1月25日にお亡くなりになったこともショックでした。
その何日か前までブログをアップされていたのですから。
去年の夏にすい臓がんが発見され、余命三カ月と宣告された彼の
それからは、まさに川柳の申し子でした。
延命治療の選択をしないで、好きな川柳をして過ごすと決めたと聞いた時は、
心の中で悲鳴をあげました。
でも、彼はそれからの半年を全速力で駆け抜けました。
あらゆる大会に参加しては立て続けに特選を取り、句集まで出されたのでした。
2013年の青森大会で彼に久しぶりに会った時、最初に展望の大会で会った時の
紅顔の美少年というイメージが払拭されて将来の川柳界のリーダー的存在を
彷彿させられる堂々とした押し出しで、目を見張ったものでした。
かえすがえすも残念でなりません。


ぎゅっと押しつけて大阪のかたち   久保田 紺 「大阪のかたち」より


十八の僕がハチ公前にいる   加藤 鰹  「かつぶし」より



あともうひとつ、心が痛かったことありました。
「うにの秘密基地」という猫のブログがあります。
このブログはななが家の子になった頃に知人から聞いて、
ずっと楽しく読ませてもらっていた大好きなブログなのですが、
そこの主人公のうにちゃんも1月27日に亡くなったのでした。
その記事とそこに寄せられているコメント読んだら、
ななの亡くなった時を思い出して、胸がいっぱいになりました。
今年の1月ほど悲しい思いをした1月を知りません。


気を取り直して、川柳の話にいきます。

「おかじょうき」の第20回杉野十佐一賞
「息」に上位で入選しました。
画像は賞品のほたて。


六条御息所的今夜   笹田かなえ


広瀬ちえみさんの選評がすごく嬉しくて、何度も何度も読み返しました。
ちえみさん、本当にありがとうございました。
選んでくださった樋口由紀子さん、本田洋子さん、
れいこさん、ありがとうございました。
ほたては全部お刺身にして、とっても美味しくいただきました。



そうそう、守田啓子さんのデーリー東北の柳壇は
今月をもちまして無事任期満了となりました。
啓子さん、本当にお疲れさまでした。
見知った方の句をご紹介いたします。

お題は「☆」。
面白いよね。


流れ星 みんな一度は裏切られ   月並 与生

とんがっております 触れて欲しいのです   三浦 潤子


お二人とも、選評のつく秀逸でした☆
おめでとうございます♪


1月28日は今年初めてのカモミール句会。
あや子さんは都合で残念ながら欠席でしたが、
いつものように時間の許すかぎり持ち寄った句について、
意見を交わしました。


今回のカモミール句会出席者のそれぞれの作品です。



膨らんだ餅からSMAPがプシューッ   三浦 潤子

象の尻尾にナビされているナビしてる   守田 啓子

行き先の表示が消える安ツアー   中 弘美

世界地図火傷だらけに裂けそうに   笹田 かなえ


この次は2月25日、「はっち」の八庵で1時からです。
興味のある方は是非、いらしてみてください。



では、我が家のボーイズ+1+1のお話にいきます。

まず+1のその①、ごまちゃん。
寒くなったので前ほど家の庭にいなくなったのですが、
一日に一度は来ています。
で、どうやら猫風邪にやられているようで、ご飯入れ近くの網戸が
青っ洟でひどいことになってしまいました。
病院に連れて行けそうにないので、この間ボーイズの爪切りに
病院に行った時、先生に相談してごまちゃんのお薬だけもらって
きました。缶詰にお薬を混ぜてあげると完食していきます。
暖かくなって治るといいのですが。

+1のその②、さばみちゃん。
相変わらず天の岩戸から出てきません。
それでも前より警戒心が薄れてきたような気がします。
娘が居る時にこんな感じだったそうです。
運動不足のせいかしら、すっかり太っちゃいました。


二階でくつろぐボーイズの様子。
じろとなーこ。
ここにいる時は邪魔してはいけません。
ねっ、じろりのじろちゃん。


なーこのジャンプ力はすごいです。
ここはななも好んでいた場所。
こうして見ると、ななとちょっと似た感じがするから不思議です。

猛獣ぱんだ。
ぱんだは猫のおもちゃにはあまり興味を示さないのですが、
時々思いがけないものに食い付くので、そんなところが可愛い。

今日の美味しいもの。
いただきものの花びら餅。
しっとりした舌触りに癒されました。


今回も長くなってしまいました。
寒さももう少しです。
お互い、元気で乗り切りましょう!

今日の一句。
玉さんは大会の「尻尾」で。
私は弔句です。


戦争の尻尾に振れて鳴くギター   玉

あしからず林檎の時間泣く時間