カモミール句会設立五周年記念誌上句会は、
おかげさまで162名の方より、372句のご参加をいただきました。
本当にありがとうございました。
大会、句会の際にチラシを配布していただき、
ご協力くださいました方々には、心より感謝申し上げます。
新型コロナウイルスの感染拡大により、不安な日々を過ごされている方々の、
それでも川柳に向き合う姿を今回の誌上句会で知り、
胸が熱くなりました。
応援のお言葉もたくさんいただきました。
カモミールは会員数は5名の小さなグループですが、
今回の誌上大会をきっかけに、川柳に対する思いを新たにしたところです。
7月の発表誌発行までにはもう少しお待ちください。
最初の画像は、4月の中頃にやっと咲いた桜。
今はもう葉桜になっています。
今年の春は、ゆっくり桜を見ることもなく過ごしてしまいましたが、
来年は思いっきり楽しみたいです。
新型コロナウイルスの治療薬とワクチンの開発が心より待たれます。
患者さんの治療に当たられている医療従事者の方々のご健闘に
深く深く敬意を表しながら、私たちは私たちのできることを頑張りましょう。
北海道の皆様、ご参加ありがとうございました!
愛知県の皆様、ご参加ありがとうございました!
京都府の皆様、ご参加ありがとうございました!
さて、カモミールも3月句会も4月句会もみんなで集まることは叶いませんでした。
3月はとりあえず新聞に投稿する作品だけでも出そうと言うことにしました。
お題は「三」あるいは「雑詠」
三日目のカレーの芋を探してる 潤子
三日月に心の穴をつり下げる 啓子
三月は涙の季節未明の鐘 静
マスク強し催涙弾もウイルスも さち
キレイキレイしましょ にっこりと紅梅 かなえ
そして、4月は初めての川柳ネット句会を行いました。
お題は「美味しいもの一切」。
メールで互選して、合評会もしたんです。
画像は、さちさんのお庭で育っている独活の芽です。
私は売っている長い独活しか知らなかったで、
新鮮でした。独活のみそ炒め、知らなかった。
この間作ったんですが、美味しかったですよ。
では、ネット句会の様子を一部載せますね。
さち:春のおいしい楽しみ。
荒れ放題の庭の隅っこのウドが2センチくらい顔を出しました。天プラが最高ですね。
しばしコロナを忘れて、食べたいもののこと考えたいです。
啓子:コレ独活なの??
タラの芽みたいなのが地面から出てくるんですね。タラの芽は木の枝の先っちょに出てくるよね。
写真でも十分楽しめますね♪さちさんありがとうございます。
冬鼓:去年の殻も周りにあるし結構太いウドになりそうですね~
山菜の天ぷらなら私もタラの芽やコシアブラよりもウドが一番だと思う。
私は揚げ物をしたくないのでもっぱら簡単に味噌炒めです。
私も去年畑の隅に植えました♪もし根付いていたら今年は収穫しないで太らせるつもり。
*独活のみそ炒めのレシピ
折れるところから収穫して葉っぱと皮を除いたら斜めに薄切りにし水に2~3分晒します。
生なままで炒めるので簡単。私は細いウドしか取れないので良くやります。
堅くなかったら皮もさらっと剥く程度でもOK。
①サラダ油でちょっとしんなりするまで炒める。
②砂糖・味噌で味付け 甘味噌で炒めた感じに。
――では、合評いきます!――
① フキノトウ苦くて遺言聞き逃す さち(啓子/潤子)
(啓):家族団らん(ご夫婦ふたりだけかも)のとき
「俺が死んだらさあ~…」なんて真面目に
言い出す夫のはなし(遺言)より
自家製のフキ味噌をあったかいご飯にのっけて食べたら
「うっ!苦い。春だなあ」なんて思ってしまう。
「ごめん、いま違う事考えてた。もう一回 …」と
言う会話が聞こえてきそう。
その時配偶者や自分の死を受け入れることが
できるようにしておかないと…と思うが。
(か):フキノトウの苦さに聞き逃したことへの後悔が重なる。
蕗味噌、フキノトウの天ぷら、あとフキノトウの
お料理なんかあったかな?春の苦いものと言えば
やっぱりフキノトウだし、あの色合いや形には、
何か疼くものを感じる。
(潤):ちょっと現実逃避、聞こえないふり。
今の時期ぴったりのチョイス。
ほろ苦いのに爽やか、爽やかなのにほろ苦い…
(啓):そっかあ~「ふり」でしたか・・・。
いつも直球の私は「ふり」には気づきませんでした。
きっといっつも遺言じみたことばかり言ってる相方を
うまく受け止めている風景にも。
(か):「ふり」にはドキッ。
日常会話に紛れる遺言ってどんな内容かと気になりました。
(冬):”苦くて”が「聞き逃す」の原因みたいな作りが気になりました。
「ふきのとうの苦さ 遺言聞き逃す」なら
「聞き逃す」と苦さがリンクする気がしましたが。
(さ):さすが冬鼓さん、的確な指摘ありがとうございます。
つい状況を説明してしまうんですよね。
韻文と言うことを忘れて言い切ってしまう悪い癖です。
② イクラ・海胆・鮑と蟹と四季の雨 静(かなえ)
(か):美味しくて体に悪そうな食べ物に同感!
最後の「四季の雨」がなんか皮肉っぽくて面白かった。
(さ):高くておいしいものと四季の雨が並列に感じて取れませんでした。
(か):日本の四季の雨があるから美味しいものが豊富ってことで読みました。
(啓):私もさちさんと同じで並列に読みました。
四季の雨ではなく「アビガンと」とか「布マスク」とか
「さくらさくら」とか全く違う物を持ってきて、
読者を裏切った方がよかったと思う。
か):まあ、今回のお題が「美味しいもの一切」だったから
好物と言うか世間一般の高くて美味しいものを
出してきたのでしょう。
確かに並列で変化に乏しい面がありますね。でも、
「アビガンと」や「布マスク」だったら
まるで違うものになってしまいそう。
うーん、何がいいかな。動詞とか形容詞、
あとは無機的なもの。「チンチロリン」は?
(冬):素直に好きな食材を並べたなと思いました。
ただ、四季の雨を読み解けなかった。
川柳人の性か「美味しいもの」の題に
美味しそうな句はあまりないなあと選してました。
私もできなかったですがこの句は美味しそうだった。
⑦ 牛乳を飲む見えないモノがゆき渡る かなえ(啓子/さち/潤子)
(啓):さっぱり意味不明。なので普段あまり飲まない牛乳を飲んでみた。
喉を通って食道を通ってじわ~と胃の辺りに落ちていくのがわかった。
コレが「ゆき渡る」なのかなあ。牛乳を飲んだときのように
見えなかったモノに光がゆき渡るように見えたっていうだけなら
「ゆき渡る」の説明で終わってしまう。
取り合わせについても辻褄が合わない幅が
少なすぎるのか大きすぎるのかもわからない句。
わかりそうでわからない。気になる句。放っておけない句。
そうだ、私は牛乳が得意じゃないからわからなかったけど、
お題は「美味しいもの一切」。作者は好物の牛乳を飲むと
脳の血流がよくなって閃く!ってこと。かも。
にしても「ゆき渡る」には参ったなあ~。
(さ):中学生の時、脱脂粉乳が配られた。まずい代物で多くの生徒が嫌った。
アメリカでは家畜の餌用にするものを、敗戦国ニホンに恵んだらしい。
何人もが吐き出したり、下痢をした。
私も牛乳嫌いだが、こどもの頃から飲んでいたら、
体にゆき渡ってもっとスラッと大きい体になれたかも知れない。残念。
(か):脱脂粉乳、私も飲みました(笑)。
アルマイトのお椀でしたね。私は結構好きでした。
(冬):見えないモノってコロナウイルスかと思いました。
牛乳で栄養とってコロナに立ち向かおうという句かなと思いました。
(潤):自然飲料で牛乳ほど、体内の色と違和感がある物は他に無いのでは…
体中にあの真っ白が「行き渡る」様はまさに… そして…
(啓):とても不思議な句ですよね。見えないものが行き渡る…ってなんか変。
何が変なのかなあ~ 全部見えなくなる、
見えなくするってことなのかなあ~ フシギ。
(冬):牛乳が体内の色と違和感があるという
潤子さんの読みにびっくりしました。
そういわれると胃の健診のときのバリウムと同じ色だ。
(さ):牛乳を飲むとき、ホットにして砂糖を入れてしまうのですが、
いままでと違う感覚で飲みそう。
⑧ 誰がなんと言おうと泣くときはポテチ 潤子(啓子/静)
(啓):そうなんだあ~。説得力があります、この句。
しかも上の強引なフレーズに「ポテチ」という
安っぽいお菓子を着地に持ってくるところが
意表をついて読み手を楽しませてくれたと思う。
私だったら超真面目人間なので食べながら泣くことはないなあ。
泣く時は泣く。食べる時は食べる。
「ポテチ」程度の「泣」だから軽くて面白いんだね。
(冬):今風で明るいと思ったがCMのキャッチコピーのよう。
”泣くときはお風呂”のCMもあるし(笑)
(か):泣く理由によるかな。
でも、泣くときは大体何も喉に通らないものだし、
確か新子さんの句に「記録的涙のあとの鮭茶漬け」と
いうのがあって、食べるのは泣いたあとではないかな。
だから、この句は時系列がちょっとあいまいでしっくりしなかった。
「ポテチ」の省略形も今風かもしれないけれど、
ポテトチップスのしょっぱさから涙の味を導きだして、
ある程度効果はあった。
(静):泣くときはお風呂と、いうコマーシャルがあるが、
悲しい時のヤケ食いが、ポテトチップス、とは可愛い。
「誰がなんと言おうと」の表現もいい。
こういう軽い句も胸ヤケしないでストンと体に馴染む。
(啓):胸やけのしない句・・・っていいですね。
(か):はい、クスリとしました。何とも静さんらしい。
⑱ 青虫になって千切り春キャベツ 冬鼓(かなえ/さち/静)
(か):春キャベツは柔らかくて優しい緑が嬉しい。
春の息吹を食べるみたいでいいな。
「青虫」に自分を見立てたところが勢いがあった。
(啓):千切りキャベツだから勢いを感じなかった。
丸ごとの春キャベツの中に隠れていた方がよかったと思う。
(か):どっさり山盛りのふんわりした春キャベツに
かぶりつく様子が思い浮かんだんだけど。
(さ):生野菜が好きじゃないので、野菜が山盛りに出されたりすると
「ウサギじゃない」と言いたくなるけど、
春キャベツは食べやすいほうですね。
青虫はあんなにきれいに食べつくすんだから、まねしなくちゃ。
(静):青虫の主食は葉物、野菜。動物性食品ではない。
春キャベツはどんな料理に使っても美味である。
青虫になりきって野菜を食べている。
体にいいからどんどん食べなさい。
この句もリズムがいい。川柳は着想とリズム。
などなど、まだまだ盛りだくさんの合評でした。
*啓子さんの合評の句は、ちょっと手違いがあってここには掲載できないんです。
ごめんなさい。
発表句は、
塩麹に漬けておくへこんだ昨日 啓子
――参加者からのひとこと――
潤子:初のネット句会、皆様の声が直に聞こえる様で楽しいですね。
啓子:しゃべり過ぎだよね(>_<)。ほんに言いたい放題、悪しからず(笑)。
冬鼓:飛び入りの私もコメントに参加していいですか?
昨日も今日も雨が一時的に霰になったりしてました寒いはずです
岡江久美子さんもコロナの犠牲になったんですね(--;
さち:一日家の中に居ると閉塞感がすごいです。こんな時にまだクルーズ船が
長崎に来るなんて!呆れたり腹が立ったり!
昨日のあじさい館は買い物客で混み合っていました。警戒しなくては・・・・
もっと自分の一押しという大好きなモノばかり出て来ると思ったけど、
けっこう重いモノ引きずっているのが川柳人なのかなと思いました。
かなえ:天候が不順でいやですね。私はこれから整形外科です。
こういう天気の悪い日は痛いところが余計に痛くなるので困ったものです。
参加者:(潤)潤子/(啓)守田啓子/(冬)熊谷冬鼓/(静)細川 静/(さ)滋野さち(か)笹田かなえ
(すみません。編集がうまくいかなくて、一部読みにくいところがありました)
では、ネコにいきます。
さちさんのところのチコちゃん。
まさに、ステイホーム!
さばみはにいちゃん達の専用の場所にも行けるようになりました。
よかったね、さばちゃん。
な~こは実は大変でした。
あのあと飲まず食わずで吐き続け、胃液に血が混じった ものまで吐いたので、
一週間ほど病院に通い詰めました。先生は何かの中毒ではないかと言っていました。
もしかしたら、消毒液なんかが零れたのをなめたのかもしれません。
辛いね、な~こ。
でも、最近やっと元気になって家じゅうのお散歩をしています。
ぱんだが寄り添うように座っています。
ぱんだはこのようにありすにも優しいです。
ありすは夕方のスズメたちが飛んでいるのを見るのが大好き。
そのありすはなぜかじろとよく取っ組み合いします。
精神年齢がおんなじなんだね(笑)
今日の美味しいもの。
娘のごひいきのカフェのプリン。
テイクアウトしました。
テイクアウト用の玉子たっぷりの特別仕様らしいです。
皆様、お体どうぞご自愛ください。