今夜も時代小説

眠りたいのに眠れないと言う時に読む本は、
気をつけなければいけません。
うっかり、新しいものに手を出すと途中で止められません。
たまにはその覚悟で読むときもありますが、そうもできない時は、
しゃばけ」のシリーズから何かを引っ張り出して読むか、
木村友馨の「朝寝坊起内」のシリーズを読み返します。
やっぱりどちらも時代小説です。
しゃばけ」はテレビにもなりました。
江戸という時代のくらがりにいきいきと蠢いていた「あやかし達」と
病弱ながら心やさしい若旦那を軸に起きる事件や謎が、
本当の事のように書かれてあって、内容的には結構シビアなのですが、
なにせ「あやかし達」のことですから、読んだあとほのぼのとさせられたりします。


「朝寝坊起内」は「あさねぼうおきない」と読みます。
まったくのフィクションですが、実在の人物だった
根岸鎮衛(ねぎしやすもり)という人が出てくるのがミソです。
根岸鎮衛は、遠山の金さんよりも前に活躍したお奉行さまです。
このひとは他の作家にも書かれていて、それなりの人物だったようで、
なんでも、62歳で南町奉行になり、およそ18年間もつとめたとの事です。
時代小説とは言え、書いているのは現代の人ですから、ストーリーは結構
今の出来事を踏襲しています。
でも、設定が江戸時代ですから離れた視線で読めるのが、
時代小説のいいところだと思っています。


最近買っても読んでいない本が沢山あって、これからの秋の夜長が
楽しみです。


闇振ればおとぎ話の鈴がなる   玉

一点をみつめてこぼれたいしずく   かなえ