もうすぐ締切

今日の天気、朝に少し雨がぱらついたぐらいで、
日中は穏やかないい天気でしたが、帰りのバスを待っている時に、
強い雨になりました。
秋の天気は本当に気まぐれです。


本棚のカオスから平成3年の「かもしか」が出てきました。
――第20回かもしか川柳大会作品特集号――
私がちょうど川柳を始めたころの本です。
なつかしさにめくってみると

「一匹」という題で

物干しのシャツに血管浮きあがる   玉

が、ありました。
どくどくと脈打つ音が聞こえてきそうです。
「一匹」の言葉はなくてもまさに「一匹」です。
最初にこの句を目にしたときの驚きを、また新たにしました。


今、ちょっと川柳の原稿書きに行き詰まっています。
選句は終わりました。
上位の3句も決まりました。
でも、次の5句がどうもいまいちなんです。
それぞれに評を書くのですが、何かすっきり書けません。
思いあまってつい玉さんに愚痴ってしまいました。
玉さんは言いました。
「かなえさんがなぜ今回その仕事に推されたか、考えてみぃ。
今までの、ほかの人とは違う目があるかもしれないからだろう?」
そんなに違わないとは思うけれど、その言葉に励まされて、
もう一度、選句からやり直しました。
そしたら、見逃していた句がありました。
5句のうちの2句を差し替えました。
おかげで、なんとか評も進んでいます。
書けなかったのは、どこかでその句に自分が納得していなかったからだと
気がつきました。
たとえたどたどしい表現でも、まず、個性です。
おこがましいのですが、書いたひとのもどかしさや、
つぶやきのようなものがやっと句になったというような句を、
受け止めることができればと思っています。
つい、見た目の整った句を選んでしまっていました。
気をつけなければいけません。
締切まであと3日。
がんばります。
ここの更新がないときは、苦しんでいると思っていてください。(笑)


脇道でシェークスピアはめしを喰う   玉

この先はゆき止まりだと鳴るチャイム   かなえ