「風」休刊


今日は、一日、どんよりとヤマセの空でした。
冷たい空気が立ち込め、吐く息も白く、
霙が降ってもおかしくないような、
そんな寒さでした。
夕方には、ちりちり霧雨、夜はざんざん降りの
本格的な雨です。
ソメイヨシノはすっかり散って、今は山桜が満開。
そして、八重桜がほころびかけています。
そんな桜の競演にまさに水をさすような雨を
恨めしく思います。


「風」と言う川柳雑誌が今号80号で休刊となるそうです。
「風」の前号風鐸抄の鑑賞を二回、書かせていただきました。
佐藤美文さんの個人誌の「風」は、個人誌であるがゆえの
ご事情による、休刊であるようです。
縁あって、鑑賞を書かせていただき、その区切りの号に
執筆者として残るのは、幸せなことだと思います。
おぼつかない選と鑑賞でしたが、お世話になりました。
そして今、その80号を読みながら、好きな句を、
チェックしてみました。


ごめんねと摘んで蕗味噌出来ました   佐々木八寿

鉛筆の転がる先に昼の月    秋山富貴子

すってんころり目の前は見えにくい   田島美紀

蛤の命のにごり潮汁   川羽田みよ

身をよじる女 画集を抜けてくる   戸田美佐緒

苺の気持ちつぶすスプーン   戸田美佐緒

棚田を降りる家系図の水   瀧 正治

ふんぎりついて柘榴ぱっくり   千葉絹子

どこまでやるかどこでやめるか   渡辺 梢

くしゃみ三回そして忘れる   佐藤美文


川柳と十四字詩の、それぞれのリズムを
勉強させていただきました。
ありがとうございました。


さて、今日の画像、特別サービスで、六年前に
田子町で開催した「県南合同観桜川柳大会」の
特集号の表紙絵です。
もちろん、玉さんの筆によるものです。
おそれおおくも、あの、故時実新子先生の師の
故川上三太郎氏のお顔です。
私も玉さんももちろん実際にお会いしたことは
ありません。でも、この絵、写真で見たそのお姿に、
なんと似ていることと驚きました。
線も面も何かを語りかけてくるようです。
噂では、今回の大会の表紙絵も玉さんが
手がけるとか。
大会は、いよいよ、今度の5月16日の日曜日です。
時間は、10時。場所は、田子町公民館。
三戸駅に9時30分にお迎えがあります。
一応、題も書いておきますね。

「足」「予想外」「リボン」「びっしり」「いろは」


私もそろそろ、作らなければいけないのですが、、、。


直感で鴉は北を察知する   玉

弱点をつかれたカラス白くなる   かなえ