「おかじょうき」11月号

今日は、うそ寒い一日でした。
それでも、外に干した洗濯物が少しの湿り気を
残して乾いてくれたのが嬉しかったです。
昨日、一昨日は、本当に暖かい小春日和でした。
実家の母がそんな日を「宝物の一日」と言っていたのを
また、思いだしました。若いころはそんなの大げさだと思って
いたのですが、この頃はその言葉に頷けるようになっています。


画像は、一昨日の気持ちのよい日に急かされるようにして
出かけたときのものです。
神明さんの銀杏の樹。樹齢600年以上のものだそうです。
銀杏は、枝・葉とも水分を多く含むため、防火の役割も
果たしているとか。神社やお寺に銀杏が多いのは、
そういう意味があったんですね。

銀杏の樹の下のベンチ。忘れていた時間が甦るようでした。

この画像の真ん中に見える、綿毛のかたまりのようなものは、
ガガイモの種子です。ちょっと見、蛾のなんかに見えて
ドキッとしました(笑)。昨日の強い風で、すっかり
飛ばされてしまったかもしれませんね。

小一時間ばかり、デジカメ片手にフラフラして、
買い物しての帰り道で、三十歳代の男性5人連れと
すれ違いました。この街であまり見かけない
なんと言うか、エネルギッシュな雰囲気がありました。
辺りを睥睨する感じも見受けられ、どういう人たちだろうと
思っていたら、すれ違うときに耳入ってきた会話は、
日本語ではありませんでした。
多分、中国語かな。声高に賑やかな会話に、なるほどと、
妙に納得したものでした。
こう言ってはなんですが、昭和の元気なころの日本の
男性を彷彿させられたものでした。


今日は「おかじょうき」11月号の「無人駅」から、
勝手に好きな句を書かせていただきます。


父はいつも柴垣を修理している   三上玉夫

追い打ちをかけて電球点きません   南山藤花

役割を終えて音符は帰ります   守田啓子

ひまわりの下で途切れた死の話   山田楓子

輪郭をなぞると秋の麦畑   悠 とし子

献立は到来物で決められる   吉田州花

つけまつげ明日の天気どうなのよ   相田みちる

息のある蝉を一緒に掃く晩夏   安藤なみ

サケ缶を開けて三日は生きられる   角田古錘

レシートに挟まっている波の音   北里深雪

ラーメンに絶対ねぎを入れるなよ   工藤比呂美

水平かどうかを計る洗面所   熊谷冬鼓

死にたいと言われたと書く介護録    斎藤泰子

通して下さい トイレを急ぐためじゃない   坂本勝子

逃げ道が無かった頃の井戸の月   坂本トシ

苦瓜や甲骨文字は人嫌い   滋野さち

本当は聞いておきたい母の恋   城後朱美

棕櫚の木の周囲流れていく季節   杉山太郎

秋月や打ち明け話お断り   土田雅子

何もないところに月が居て困る   鳴海賢治

勝手気儘わたし花野の曲がり角   則田 椿

その上にパン粉まぶしてしまいましょう   ひとり静

ドーナツが家出捜索中の皿   ひらく

熱帯夜 だけど私は悪くない   前輝

おかめひょっとこ正義の話盛り上がる   まきこ

バケツの中で身欠きニシンを炙ってる   むさし


12月11日(土)に「おかじょうき」の忘年句会があります。
行って、楽しんできます。


この間、まだ、ちょうちょが飛んでいました。
虫の類を写したのは初めて。
あさよさんに褒められたから、デジカメも頑張ろ。
あさよさん、ありがとうです♪



二番目の女血相など変えぬ   玉

水たまり 女ひとりの家がある   かなえ