「北貌」46号


今日は、雪が降りました。
初雪は、2週間ほど前にちらほら降ったくらいでしたが、
今日の雪は結構本格的で、いっときあたりが白く
見えて、積もるかと心配したくらい。
画像がそのときの様子です。

こちらの画像は、芝生の上の雪。
水気の多い雪ですが、うっすら白く芝生を覆っています。
朝から寒くて、降るだろうなとは思っていました。

今朝の雲の様子。
通勤のバスの窓からです。
ちょっと見たことのない形で、思わずデジカメを
取り出してしまいました。
なんか空からのメッセージみたいに見えるんですが。
明日は、帽子とブーツを用意した方がいいかな。


先日、下北の郄田寄生木さんから、「北貌」46号を
いただきました。
ぎっしりと川柳がつまっています。
「北炎抄」に会員作品が載っています。全国からの
投句です。最初のページは「北碧抄」となっていて、
前号の「北炎抄」から選ばれた句が載っています。
選ぶ人は毎回違って、11名の各5句ずつです。
岡山の西 山茶花さん、北海道の細川不凍さん、
香川の八坂俊生さんのお名前も見受けられます。
そうそう、今回は玉さんもそのひとりです。
ちなみに、玉さんの選んだ5句のうちの特選句は


大丈夫わたしはいつも笑ってる   まみどり

です。
玉さんに、ちょっと理由を訊いたら、
「一番、寂しそうだったから」だそうです。


その、「北炎抄」91から、私も勝手に
好きな句を書かせてください。


蝉しぐれ手を差し伸べたのはわたし  小島礼子(福井)

桃は桃でありたい切れ味のよいナイフ  宇田川圭子(青森)

出口はないかひまわりも下を向く  酒井孝代(福井)

仏壇の桃おっとりと雲流る  木村花江(青森)

葉ボタンを見つめていたら目が廻る  斎藤みや子(山形)


「葉ボタン」の句、果てしない宇宙をイメージさせられました。


東奥日報新聞の11/28の「東奥柳壇」という川柳のコーナーから、
好きだなと思う句を紹介させてください。


枯れ草のにおい私がいたしるし  佐藤千秋

味噌汁がさめないように戸を閉める  村上てる


ありふれた言葉でいながら、発見があると思いました。


龍馬伝」、昨日が最終回でしたね。
解っていてもやっぱり切なく観ていました。
ずっと遠い昔、「竜馬暗殺」という原田芳雄主演の映画を、
池袋のうらさびれた映画館で観たのが龍馬との出会いでした。
革靴の匂い、汗の匂い、白粉の噎せるような匂いが今も
はっきり思い起こされます。モノクロの映画でしたが、
それゆえの陰影の濃さが、強く焼きつけられています。
今回の福山龍馬の最期に、その時の印象が見事に
オーバーラップしました。福山龍馬も凄かったですが、
弥太郎役の香川照之さんの演技も凄かった。
暗殺を終えた京都見廻り組と行き合わせて、何があったかを
知ったときの慟哭は、本当に胸に迫ってきました。
喪失感、絶望、そう言ったものがぐるぐる胸を駆け巡りました。
そして、龍馬を斬ったとされる今井信郎役の市川亀治郎さんの
存在感ある演技も光っていました。
終わったのはさみしいけれど、それぞれの役者さんの
渾身の演技を観ることができたのは、幸せでした。



いちまいの夜を折りましょ鶴になれ   玉

クリムトのキス星空が傾斜する   かなえ