立春です。

今日は、日中の気温が7℃を超えて、積もっていた雪も
みるみる融けて、穏やかで暖かな一日でした。
立春です。
暦通りの春の気配は、本当に嬉しいもの。
ここ何日かは続きそうなこのお天気を、素直に喜んで
います。
雪の多いところも随分融けたのではないでしょうか。
融けたら融けたで、またいろいろな問題も出てきますが、
それでも、どうにか春の兆しが見えたことに、ふっと
体の力が抜けた感じがしています。



今日の画像は、そんな春の気配の空です。
やんわりした青は、もうすぐだよって語りかけて
くるようです。


こちらの雪のこんもりした写真は、ついこの間のもの。
雪と灯りの色合いが気に入って撮っておきました。
でも、もう、こういう景色はいいよね。


さて、朝世さんの個人誌「あざみ通信」6号が届きました。
薄い小冊子ですが、とっても読み応えがあります。
来年の川柳カレンダーのことや、「あざみエージェント」
発行の句集のこと、あざみの会の会員さんの文章、
そして、「句集編集人のつぶやき」などもしっかりと読ませます。
多くの人に、会員になってもらって読んでいただきたい、
お勧めの冊子です。
すべて朝世さんの手作りですので、早いもの勝ちですよ♪   
     ↓
http://azamiagent.com/modules/pico03/

「句集編集人のつぶやき」で朝世さんが句の読みについて、
『(略)――ところで、句を読むとはいったいどういう行為なのでしょう?
私の場合はたぶん句を読み解くことよりも、まず句と対話することに
重きを置いているように思います。句の表面的な意味・解釈よりも
むしろその奥にある気持ち・心を汲み取るというほうが正確かも
しれませんね。(略)――』と書かれているのに、とても
共感を覚えました。
私事ですが、一昨年、地元の新聞の柳壇の選者を、半年間務めさせて
いただきました。
投句者の句は、名前を秘して葉書のコピーで届けられます。
何しろ勉強不足の私ですから必死でした。選をして評を書いての半年は、
まさに苦行でした。玉さんにもよく泣きつきましたっけ(笑)。
それでも、投句を読ませていただくのは楽しい作業でした。
どんなひとがどんな風にして書いたんだろうと
いつもわくわくしたものです。
ですから結果が新聞に載って、句の作者名がわかるときは、
まるでテストの答案が返ってくる時のような気持ちでした。
作者は、この街の見知っている人もいれば、まるっきり未知の人も
います。
知らない人でも、何ヶ月か選をしていると句から、
「もしかしたら、あの人かしら?」と、その個性を窺い知るようにも
なりました。筆跡がどうのこうのではありません。
句全体の雰囲気から漂ってくるものが見えるときがあるのです。
最近のことです。そんな風に記憶していた句の作者のひとりのお名前を、
偶然、新聞のお悔やみ欄で見ました。
限られた地域の、余り無い名字でしたし、なんと言っても、
その方のお仕事が、まさに句の個性を表すものだったのです。
投句の作品は、幼い子供へ向ける視線がこよなく優しく、
母の句とも祖母の句とも違う、おおらかで暖かいものがありました。
それがなんだったか、お悔やみ欄に載っていたお仕事で知り、
深く納得しました。故人となられたその方の句は、まさに
その日常から生まれたものだったのだと、まるでパズルを
解くようにピタリとあてはまりました。
ご存命中にお会いできていたらと、不遜ながらもお悔やみ欄を
しみじみと眺めながら思ったことでした。
私もやはり句を読むときは、その奥にある気持ちを読み取りたいと
思っています。どんな時のどんな気持ちだったのかを読んで、
しばし語らいの時を持ちたいと、朝世さんの文章を読みながら、
改めてその思いを強くしました。



こちらの画像は、今月11日にオープンのこの街の「はっち」という
ポータルミュージアムの今日の様子です。
入口付近の柱にある、馬をかたどったのは「八幡駒」と言って
この街の特産品です。これが柱に288体もあるそうです。
オープンしたら、中の様子をじゃんじゃん紹介しますので、
その時は、よろしくお付き合いくださいませ。



こちらはこの街とか近郊のスイーツ(笑)のひとつ「豆しとぎ」です。
材料は、青大豆、米粉、砂糖、塩です。
今回の画像は、半分が黒豆の豆しとぎです。
食べると、豆の味がじゅわっと口中に広がります。
あまり日持ちしないので、昔は冬限定の食べ物でした。




冬の絵をみごとに抜けたキリギリス   玉

立春の雨のたとえば応挙の絵   かなえ