「おかじょうき」8月号 - 川柳日記　一の糸

今日は、さらさらと風が吹いて過ごしやすい一日でした。
空の色も雲のかたちも少しずつ秋に近付いています。
日が短くなって夜には虫の鳴き声もして、
寂しいような気がしますが、この季節ならではの
風の肌触りが好きです。

さて、「おかじょうき」8月号の紹介です。
今回は、私も選者を務めさせていただいた「０番線」の
入選句の発表も載っています。
最初に「０番線」の入選句の上位から書かせてください。

「奥」　　　　　荻原　鹿声　選

「秀逸」

湖は笑窪の奥にございます　　　徳長　怜

雨天決行奥歯きりりと噛んでいる　　　まきこ

いつだって寂しいのです耳の奥　　　中道文子

「特選」

笑うから奥へ奥へと通される　　　まみどり

「奥」　　　笹田　かなえ　選

「秀逸」

忠誠を疑っている鼻の奥　　　廣田　千恵子

笑うから奥へ奥へと通される　　　まみどり

奥の手は決まっています猫パンチ　　　鈴木　厚子

「特選」

ひっそりと都忘れを植えつづけ　　　吉田　州花

まみどりさんの句は両方に採られていましたね。
おめでとうございます。書けそうで書けない句だと
思いました。

さて、「無人駅」から、また好きな句を書かせて
ください。

広っぱは人さし指を立てている　　　岩根彰子

お愛想は苦手　きゅうりの袋売り　　　熊谷冬鼓

ひまわりが咲いた私も咲いたナイショ　　　坂本勝子

間借りした障子とにかく張り替える　　　坂本トシ

自販機のコーヒー離婚考える　　　さざき蓬石

跳び箱の上の手の位置尻の位置　　　滋野さち

それはぼくのいちぶ　たいせつないちぶ　　　Sin

もういいかい　本気で弱音吐くからね　　　高橋星湖

あなたはハルジオン　それともヒメジオン　　　土田雅子

信号が赤になるから朝がくる　　　ひとは

溝さらい桃は流れてくるかしら　　　ひとり静

オトコであります豚草ぼうぼうと　　　前輝

射ぬかれてしまえば崩れたりしない　　　まみどり

紅の色変えて撫子鬼薊　　　三浦昌子

叶わなくたっていいから夢を見ようよ　　　村井規子

馴染んできた夕陽も入れる4トン車　　　守田啓子

飛んだ痕残して椅子は静かなり　　　悠　とし子

要不要手違いだったアマリリス　　　吉田州花

まどろっこしいなぁと輪ゴムはずされる　　　相田みちる

死者生者・タイムトンネル・シャガの花　　　むさし

「間借りした障子」の句、「とにかく」がいいなあ。
体の向きが前へ向くような、立ち上がるような、
そんな動きが見えるのです。
実感がこもっていると思いました。
こういう句も、書こうと思って書けない句なのでは
ないでしょうか。

大事なお知らせ。
「おかじょうき川柳社」の第16回「杉野十佐一賞」募集の
締め切りが8/31と迫っています。
　　↓
http://www.okajoki.com/tosaichi/contest/index.php

さあ、頑張らなくては！

今日の最初の画像は、昨日の「八戸ホコテン」からです。
お天気にも恵まれ、沢山の人に来ていただいたようです。
今回はフリーマーケットが多かったですね。

子どもたちが売り子さんになっての「KidsFuntown」。
アイスクリームや手作りストラップ、ミニブーケなどを
売っていました。もちろん、それぞれのお店からひとつずつ購入。

ストリートイベントのひとつ、「ラジコンロボット親子でサッカー」。
今回初めて見たのですが、地元の大学からの参加です。
なかなか人気があって順番待ちだったとか。

こちらはスケボー。こちらも初めての参加。
街中で思いっきりスケボーができるなんて最高ですね。

もうすっかり常連さんのピエロさん。
イベントには欠かせませんね。

まだまだ沢山の面白いものがあったのですが、
今回のわたしのイチオシは「セーリング」のストリートライブです。

「セーリング」は大阪を拠点にして、全国をマイクロバスで
移動しながらライブを行っているロックバンドだそうです。
もとより、歌舞音曲の類に疎い私です。
ロックなんて生で聴いたこともありませんでした。
それが今回のこのストリートライブを見て、聴いて、
いっぺんでファンになってしまいました。
こういうの津軽三味線の獅士丸さん以来のことです。