五月に


今日は、昨日、一昨日と荒れた空模様がやっと落ち着いて、
やれやれという天気になりました。
満開の桜は、あの大風と雨ですっかり散って、
寂しいものがありますが、しだれ桜や八重桜などが、
そろそろ開き初めています。
お待たせしました。
玉さんの表紙絵です。
これは、昭和天皇のお写真でしょうか。真ん中の赤ちゃんは、
多分、今上天皇の御幼少の砌のものかな。
そういえば、昔の家の鴨居なんかにこういう写真、
飾ってありましたよね。
よく雰囲気を捉えているものです。


さて、行ってきました。
盛美園〜黒石〜弘前青森市へと二泊三日の娘の二人旅!
天気にも桜にも美味しいものにも恵まれて、とても充実した
旅になりました。
今日は、まず、桜の弘前の紹介です。
来年の「第32回全日本川柳2013青森大会」の観光の参考に
していただければと思います。
残念ながら桜の季節からはずれますが、
新緑の青森もまたいいものです。

こちらは、暮れなずむ桜と天守閣。
4月30日の夕方に弘前着となり、ホテルにチェックインのあと、
タクシーで直行しました。

園内を回っているうちに段々暗くなってきました。
見あげると桜の間に半月が見えます。

そして夜桜。
写真が下手でうまく伝わらないのが残念。
幽玄、優美、言葉にも出来ません。
水に映った夜桜のなんという妖しさ。。。

お化け屋敷!他にオートバイの曲乗りのテントや、
よくわからない見世物小屋風な建物、夜店もずらーっと並んで
いて、それはそれは賑やかでした。
娘と二人、お城の中に入ってみたり、園内のあちこちを歩きまわったりで、
二時間位もいたでしょうか。

これは、美味しかった嶽キミ(とうもろこし)のてんぷら。
もっと見たかったけれど、夕飯のために市内へ。

夕飯を食べたのは、津軽三味線のお店「山唄」。
以前、弘前の皆さんに連れて来てもらったところです。
飛び入りでしたが、いい具合に席がありました。
娘と津軽三味線を堪能できました。


翌日は、明るい時間の桜を見に行きました。

桜のトンネル。
永遠に桜が春が続くかと思わされるような、桜、桜、桜。。。

お濠にはボートがのどかに浮かんでいました。

お決まりの撮影スポット。
うっかり見知らぬ人を撮ってしまいました。
すみません。

暑いくらいだったのでアイスクリームが美味しかったなぁ。
着物姿のイケメンさんに勝手に手が動いて、パチリ。


こちら「津軽百年食堂」のモデルになった「三忠」のおそば。
白っぽい津軽そばにあっさりめのお出汁があっていました。

と、名残惜しかったのですが次の予定へ。
娘の希望で、市内の喫茶店巡りとなりました。

まず、老舗の「名曲喫茶ひまわり」。
五十年以上の歴史のある喫茶店だそうです。
いかにも昭和の喫茶店という感じ。
まずは、ちょっと一休み。

そこを出て、あちこちのお店を見ながら「喫茶万茶ン」へ。
何でも太宰治も通った喫茶店で1929年頃の開業、東北最古の
茶店だとか。

太宰ブレンドと焼き林檎のアイスクリーム添えのセットで一服。
そして、次の目的地青森市への移動ということになりました。
あわただしくも楽しく過ごすことの出来た弘前市に、また素敵な
思い出ができてますます弘前市が大好きになりました。




私は、このパソコンのメールをあまり開かないので、
うっかり大事なメールを見落とすことがあって、
普段から申し訳ないなと思っていました。
今回も、忙しさにかまけて、半月以上も開かないで今日見てみたら、
とても悲しいメールが届いていました。
弘前川柳社の関野艸太郎さんが、4月24日にお亡くなりに
なったというのです。
知らせてくれたのは濱山哲也さんです。
ごめんなさい。本当にごめんなさい。
艸太郎さんが発病なさったのは聞いていましたが、
去年も八戸の大会に車で来てくださっていましたし、
この間の文学館にも出席なさっていました。
それなのに、です。
川柳に対する姿勢が真摯でその佇まいはサムライのようでした。
口数は多くないのですが、いつも穏やかなひとでした。
絵が得意でいつかの東奥日報大会の折、
懇親会のあとの二次会で、玉さんと話すことがあった時も、
初対面にも関わらず、とても話がはずんでいました。
ふたりとも痩せていて絵が好きだと言う共通点から
お互いに「キャラがかぶる」といいながら、笑いながら会話して
いたのをありありと思い出します。


「窓」   カーテンを揺らす弥生の月明かり   艸太郎

「うふふ」 真ん前に笑ウせえるすまんがいた   艸太郎


この三月に近代文学館で開催された大会の入選作品です。

艸太郎さんも弘前の川柳誌「林檎」の表紙絵を描いていらっしゃいました。
これは三月号の表紙絵です。
裏表紙に(【弥生のまじない】日本建築の切妻を飾る災難除けのおまじない、
懸魚。)と艸太郎さんの添え書きがありました。


吹雪くのは二の次だろう ったくもう

あきらめちゃいけないケチャップだってある

ガガとデュオ真偽のほどは分らない

納豆の意向も聞かず刻むネギ

少しでも笑って運の足しにする



三月号に載っていた艸太郎さんの会員作品です。
もう、お話することができなくなったしまったなんて、
とても信じられません。
ご冥福を心からお祈り申し上げます。



今日の美味しいもの。弘前名曲喫茶「ひまわり」のミートパイ。
あつあつのジューシーでとっても美味しかったです。
艸太郎さんも食べたんだろうか。。。




いま君は人をみてきて水を乞う   玉

夜ざくらのうすくうすくと紅を引く   かなえ