「北の炎(ほむら)」



今日も寒い一日でした。日中でも氷点下です。
大寒になったらどれほど冷え込みが厳しくなるのかと思うと、
本当に憂鬱。
皆様はいかがお過ごしですか。
最初の画像は寒の月。
冴え冴えと寒々と暮れなずむ空に佇むように出ていました。
高木恭造の「まるめろ」の一編、「冬の月」を思い出しました。
「カガゴトブタライデオモデサデハレバ マンドロダオツキサマダ」から
始まる津軽弁の詩です。
ちなみに共通語にすれば、
「妻を叩いて外に出てみれば 煌煌とした月だ」かなぁ。
「マンドロ」の意味がいまひとつわからないけれど、
雪が止んだあとらしいから、今夜みたいな月ではないでしょうか。
間違っていたらごめんなさい。
この詩は声に出して読まないと、味わいがうまく伝わらないのです。
遠い昔に、誰かの朗読を聞いたことがありますが、
そのときの訥々とした声が、今も耳によみがえります。



さて、青森の川柳作家の高田寄生木さんが句集を上梓されました。
「北の炎(ほむら)」です。
青森県東奥日報新聞社の創刊125周年記念事業として、
県内の短歌、俳句、川柳界からそれぞれ三十人、三十冊を「東奥文芸叢書」として
刊行することにした、その川柳界からの一人目です。
寄生木さんから、その大切な一冊を送っていただきました。


内容は「父の旗」(1960〜1980)「夜の駱駝」(1980〜2000)
「北の炎」(2000〜2013)の三章からなり、それぞれ120句ずつです。

それぞれの章から、好きな句をちょっと書かせてください。


しもきたのゆきにうもれる はかのむれ

雪ふりやまず白いホテルを夢想する


ハンカチで硝子を拭くと去りゆく背

ややゆるくなりたる ははのにぎりめし

煮魚の頭がひとつ八・一五

きゃくひとりおろして ばすはやみにきえ

ぎんこうのまえにまだいる やきいもや


なのはなのうみまぼろしのひととあう

熱すぎるコーヒーを手のちゃんちゃんこ

とおいひのはしのむこうのさくらそう



ここには取り上げなかったのですが、下北に暮らす寄生木さんの
日常が多く書かれてあり、読んだあと私も下北に住んでいるような
気になったのでした。
骨太でいながら、刷毛でガラスを撫でるような繊細な句もある
寄生木さんの句集、多くのひとの手に取って頂きたいです。
寄生木さん、ありがとうございました。
ちなみにこれからの予定では、千島鉄男、岡本かくら、岩崎眞理子、渋谷伯龍、
高瀬霜石、野沢省吾、工藤青夏、むさし、千田和美、斉藤秫、須郷井蛙、
佐藤古拙、角田古錐、笹田かなえ、福井陽雪、滋野さち、鳴海賢治、斉藤あまね、
内山孤遊の順に毎月一冊ずつの刊行になります。(敬称略ですみません)
わたしは来年の4月ころに刊行予定です。


では、最近のななです。
ななは、一日に4回から5回ほど散歩に出るようです。
1回につきだいたい15分から30分。
そのほかの時間は、私たちが休みの時はほとんど家の中にいるようになりました。
休みでないときは風除室です。
かわいそうだけど、もう少しの辛抱だからね。

雪の日もしっかりパトロール。お隣との塀のすき間から覗いて
侵入者を警戒中。

そんなななの足跡。

トラの足跡。
比べてみると、ななの方が幾分どっしりしているかな(笑)

今日はこんな風にベランダのそばのななスペースで寛いでいました。

やがて眠ります。この寝顔、いつまでもみていたいものです。

家人が種市町の産直センターで、こんなものを買ってきてくれました。
ネコの家だそうです。わらでしっかり編まれていて、面白いかたちです。

入ってくれるかなあと思っていたら、匂いを嗅いだりしていましたが、
どうやら気に入ってくれたようです。
でも、ちょっと緊張気味(笑)

こたつの上ももちろんお気入りの場所。
この顔、邪魔するなって言ってる(笑)
実はこのとき、トラが来ていて風除室でご飯を食べていました。
ちゃんと食べているか様子をうかがっていたんでしょうね。

今日の美味しいもの。
午年の絵柄がなんとも新年らしいおせんべい。
いただきものです。
もったいなくてまだ食べていません。
このメーカーは大好きな味です。
ありがとうございました。

*業務連絡です。
えーと、来週の弘前市新春大会、いけなくなりました。
本当にごめんなさい。
来年は絶対に行きますから。

今日の一句。玉さんは句会の「やる気」から。


ダンプカーになって逢いにゆきましょう   玉

桃をむく壇蜜さんのいる景色   かなえ